個別では、オンコリスバイオファーマ<4588>、アンジェス<4563>、窪田製薬HD<4596>といったマザーズのバイオ関連株が軒並み急落。オンコリスの週間下落率は5割近くに達した。やはり直近上昇の目立っていたASJ<2351>やAmidAHD<7671>、業績下方修正を発表したMTG<7806>も大幅安。またマザーズ時価総額上位ではメルカリ<4385>、売買代金上位ではALBERT<3906>などが軟調だった。一方、バイオ関連株ではそーせいグループ<4565>が逆行高となり、直近IPO銘柄の日本ホスピスHD<7061>も堅調。フェニックスバイオ<6190>は高尿酸血症モデル動物に関する発明の特許取得が材料視され、週間のマザーズ上昇率トップとなった。ジャスダック主力では、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が機械株高の流れに乗り大きく上昇。ただ日本マクドナルドHD<2702>やワークマン<7564>は売り優勢だった。売買代金上位ではUTグループ<2146>やフェローテックHD<6890>が堅調で、業績上方修正を発表したレイ<4317>が週間のジャスダック上昇率トップとなった。反面、3月にリリースしたゲームのメンテナンスが長期化している日本一ソフトウェア<3851>などが下落率上位に顔を出した。IPOでは、エードット<7063>とWelby<4438>が上場2日目に入りそれぞれ公開価格の約2.2倍、約3.5倍で初値を付けた。4月3日上場の東名<4439>もしっかりした初値形成となった。
今週の新興市場では、マザーズ指数はもみ合い基調になるとみられ、個別物色中心の相場展開が見込まれる。マザーズ指数急落後も値を飛ばす個別材料株が散見され、個人投資家の物色意欲は引き続き根強いと考えられる。しかし、株価トレンドや需給が大きく崩れた銘柄や、なお信用買い残が高水準の銘柄も多い。需給面で銘柄選別色が強まりそうだ。
今週は、4月11日にSHIFT<3697>、チームスピリット<4397>、12日にウエストHD<1407>、フィル・カンパニー<3267>、UUUM<3990>、サインポスト<3996>、リックソフト<4429>、ロゼッタ<6182>などが決算発表を予定している。リックソフトは今年2月の上場後、初めての決算発表となる。第3四半期決算発表のUUUMなどは業績の高い伸びが続くか注目されるだろう。なお、11日には安川電機<6506>の決算発表があり、ハーモニックなどの関連銘柄にも影響を与えそうだ。
IPO関連では、4月8日にヴィッツ<4440>がマザーズへ新規上場する。同社は組込みソフトウェア開発などを手掛けており、パナソニック<6752>グループやトヨタ自動車<7203>グループを主要顧客とする。公開規模も荷もたれ感のない水準で、初値期待が高まっているようだ。なお、その次のIPOは24日のハウテレビジョン<7064>上場となる。
<FA>
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