タグ:桜庭一樹 のブログ
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ぱらぱらとめくると、表紙の裏に、とっくに死んでるという作家の肖像写真が掲載されていた。こっちをじっと見てるので、目があったようで急に怖くなって、閉じた。 「この人、もう死んじゃってるの。不思議。 さっきまで、まるでここにいるように語りかけてきたのに」 残念そうな響きで問うと、鍛治野さんは目を細めてちょっと皮肉っぽい笑い方をした。 「そんなの、構わないさ。 どちらにしろ、作家というのは命に線を引かなくてはならない... ...続きを読むタグ:桜庭一樹 ファミリーポートレイト登録日時:2016/01/01(17:08)
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★「伏(ふせ) 贋作・里見八犬伝」 桜庭一樹著 文春文庫 667円+税 2012.9.10.第1刷 なんかもう、読み終わったときには放心状態になってしまった。この作品の構成とか、主人公・浜路(山で猟師として育った少女)やサブキャラの魅力とか、里見八犬伝の巧みな取り入れ方とか、なにかもが素晴らしくって、放心してしまった。 特に、浜路の描き方が素晴らしい。元々、少女の描き方には定評があった作家だという。その力は、... ...続きを読むタグ:桜庭一樹 伏(ふせ)贋作・里見八犬伝登録日時:2015/12/22(10:40)
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文体ライト系、完全プロット型。スティーブン・キングの長編第三作。書きたい初心者には、完全プロット型で学ぶより他に仕方がないように思える。 ホラーだから怖いというよりも、たまに出てくる冗談がオモロかったりする。(下刊冒頭に出てくる”長期滞在者”という表現とか) 登場する亡霊として、「犬男」がオイラのお気に入り。両刀遣いの男性亡霊に惚れてしまい、「犬男」はこき使われる。哀れな笑いがそこにあったりする。 現代が舞台の... ...続きを読むタグ:シャイニング スティーブン・キング 桜庭一樹登録日時:2015/07/22(02:43)