と大幅反発。米株高を好感し日経平均は327.81円高でスタート。指数寄与度の大きい半導体関連株を中心に買いが入り、寄り付き直後に28718.70円の高値を付けた。ただ、その後は騰勢一服で、もみ合いの末に前引けにかけて大きく失速。後場も冴えない動きが続くなか、米バイオテクノロジーのモデルナがオミクロン株について、既存ワクチンの効果が従来株に対してはるかに弱いとの見解を示したことが伝わると急失速、マイナス圏に転じ28000円も割った後も下値模索の展開となった。
大引けの日経平均は前日比462.16円安の27821.76円となった。東証1部の売買高は25億4576万株、売買代金は5兆4893億円だった。セクターでは鉄鋼、海運業、非鉄金属などが下落率上位となった一方、陸運業、鉱業、石油・石炭製品の3業種のみが上昇となった。東証1部の値下がり銘柄は全体の70%、対して値上がり銘柄は26%となった。
個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)高を追い風にアドバンテスト
<6857>、ルネサス<6723>、SUMCO<3436>などの半導体関連株が買われ、ソニーG<6758>、日本電産<6594>、イビデン<4062>、新光電工<6967>といったハイテク株も上昇。大引けにかけて急失速したもののJR東日本<9020>、エアトリ<6191>などの旅行関連株も買われた。国内証券による格上げ観測のあった日本電子<6951>は半導体株高の波にも乗り大幅高。同様に国内証券の格上げ観測を材料にマネックスG<8698>が急伸し、東証1部上昇率上位に顔を出した。そのほか、恵和<4251>、日本電子材料<6855>、トレックスセミ<6616>など電子部品周りの銘柄が強く、上昇率上位に入った。
一方、前日に大きく買われた任天堂<7974>やエムスリー<2413>が大きく売られ、ワクチン絡みの報道をきっかけとした円高・ドル安進行を背景に日産自<7201>やマツダ<
7261>が大幅安となり、前場上昇していたトヨタ自<7203>、ホンダ<7267>も下落に転じた。また、景気敏感株の中では日本製鉄<5401>やJFEHD<5411>などの鉄鋼株が前場から売り優勢で、前場堅調だった郵船<9101>や商船三井<9104>などの海運株もマイナスに転じた。そのほか、前場好調だったレーザーテック<6920>、東エレク<8035>が下落に転じ、ソフトバンクG<9984>、日立製<6501>、ファーストリテ<9983>、三井住友<8316>、オープンハウス<3288>、富士通<6702>、三井物産<8031>なども大きく売りに押された。東証1部下落率上位には、株式売出などによる需給悪化懸念が台頭したLINK&M<2170>が、新株発行などによる希薄化懸念で売られたギフティ<4449>などと共に顔を出した。
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