個別では、前述のサンバイオが週間で26.4%高となった。再生細胞薬が米国でも迅速審査対象に指定された。マザーズ時価総額上位ではほかにそーせいグループ<4565>が同4.9%高と堅調だったが、トップのメルカリ<4385>は同3.0%安となった。売買代金上位ではアイリッジ<3917>やプロレド・パートナーズ<7034>が賑わい、週間のマザーズ上昇率上位にも顔を出した。アイリッジは顧客データ分析プラットフォームがゆうちょ銀行<7182>のスマートフォン決済アプリに採用された。一方、ツクルバ<2978>やハイアス・アンド・カンパニー<6192>は決算を受けて急落し、下落率上位に並んだ。ジャスダック主力ではワークマン<7564>が同9.4%高と強い値動きを見せたが、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は同3.0%安となった。売買代金上位ではラクオリア創薬<4579>が胃食道逆流症治療薬のサブライセンス契約締結をきっかけにリバウンドし、プロルート丸光<8256>やクラスターテクノロジー<4240>が週間のジャスダック上昇率上位に顔を出した。反面、ケイブ<3760>やジョルダン<3710>が下落率上位だった。ジョルダンは業績下方修正を発表している。IPOでは9月19日にアミファ<7800>とサイバー・バズ<7069>、20日にギフティ<4449>が新規上場し、いずれも公開価格を上回る初値を付けた。
今週の新興市場では、マザーズ指数が再び相対的に弱い動きとなる可能性がある。9月26日に配当等の権利付き最終売買日を迎え、権利取りの動きや配当再投資を巡る思惑などが株式相場全体の支えとして期待される。ただ、マザーズの高配当利回り銘柄といえばミクシィ<2121>などごく一部で、恩恵は限られるだろう。個別材料株やIPO銘柄での短期の値幅取り狙いの物色が中心となり、マザーズ銘柄の本格的な見直しはまだ先となりそうだ。
9月19日に新規上場したアミファは翌20日にストップ高を付け、20日上場のギフティは高値引けとなった。IPO銘柄の初値形成後の物色が比較的活発だ。自律制御システム研究所<6232>などは新規レーティング付与観測が見直しの手掛かりとなっているようだ。なお、今週は9月26日にオプトエレクトロニクス<6664>、NaITO<7624>、27日にフィードフォース<7068>などが決算発表を予定している。
IPO関連では、9月24日にChatwork<4448>、26日にHPCシステムズ<6597>がともにマザーズへ新規上場する。2社とも公開規模がマザーズ上場案件としては大きいが、Chatworkはビジネスチャットツール、HPCシステムズはスーパーコンピュータを手掛け、相応の関心を集めているようだ。なお、先週はBASE<4477>(10月25日、マザーズ)など3社の新規上場が発表されている。ネットショップ作成支援のBASEなどは注目IPOとなりそうだ。
<FA>
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