東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、不動産、水産農林、サービス、建設など9業種が上昇。一方、保険、電気機器、海運、非鉄金属など24業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ニトリHD<9843>、住友不<8830>、リクルートHD<6098>、三井不<8801>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>が軟調だった。
注目された6月の消費者物価指数(CPI)は、予想を下回る結果となった。これが9月の利下げ観測を一段と強める結果となり、ハイテク関連株を中心に利食い売りが優勢となり、東京市場も同様の流れが波及した。一方、このところの株価上昇で出遅れていた中小型株などに投資資金が集まっていた。グロース250指数は3%を超える上昇となり、足もとで上値を抑えられていた75日線を上放れてきた。
日経平均は下期入り後の強い上昇が続き、過熱感は警戒されていた。そのため、きょうの下落も当然の一服と見る向きが多い。ただし、物色対象が変化したことから、この流れが継続するかを見極める必要があるだろう。米国では12日からJPモルガンなど金融機関の決算発表が始まるなど投資家の関心は徐々に企業業績に向かうことが想定され、米金融株の良好な決算が材料視されるようだと、ハイテク株からの資金シフトに向かわせる可能性はありそうだ。
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