東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1400を超え、全体の8割近くを占めた。セクター別では、ゴム製品、精密機器、輸送用機器など7業種が上昇。一方、海運、鉄鋼、倉庫運輸、水産農林、卸売など26業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、レーザーテック<6920>が堅調だった半面、NTTデータG<9613>、伊藤忠<8001>、川崎船<9107>、アステラス薬<4503>が軟化した。
前日の米国市場は、アトランタ連銀のボスティック総裁が「米連邦準備制度理事会(FRB)はこれ以上利上げする必要はない」との見解を示すなど、このところFRB高官らのハト派的な発言が相次いでいることから米長期金利は低下、これを手掛かりに米国市場では買い戻しの動きが強まった。東京市場もこの流れを映して指数寄与度の大きい値がさ株に値を上げる銘柄が増え、日経平均の上げ幅は一時300円に迫る場面があった。
日経平均は続伸し、一時32000円台を回復したものの、東証プライム市場の騰落数は値下がり銘柄数の方が多く、一部の半導体関連株の上昇が相場を支えた形だ。米長期金利の上昇は一服しているものの、経済指標次第では再び上昇するのではないかとの不安感も残っている。このため、投資家の関心は、今夜に予定される。米PPIやFOMC議事要旨の中身であり、追加的な利上げが本当に不要なのかどうか確認したいところだろう。また、翌日には9月の米消費者物価指数(CPI)の発表も控えているだけに、結果を受けた米国市場の動きに左右される展開が続きそうだ。
<CS>
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