「ゼロコロナ」政策を緩和するとの思惑で上昇したアジア、欧州市場の流れを引き継ぎ買いが先行。ただ、10月ISM製造業景況指数やJOLT求人件数などの経済指標が予想を上回ったことで利上げ観測が強まると下落に転じた。ナスダック総合指数も−0.88%
と続落。米国株安を引き継いで日経平均は116.62円安からスタート。ただ、ナスダック100先物が堅調に推移していた中、日本時間3日未明3時頃に結果公表を控える米連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に持ち高を傾ける向きは限られ、寄り付き直後から下げ渋ぶる展開。アジア市況も堅調な中、日経平均は前場中ごろには前日比プラス圏に浮上した。しかし、積極的に買い上がる向きは限られ、後場は失速。後半に持ち直したが結局マイナス圏で終えた。
大引けの日経平均は前日比15.53円安の27663.39円となった。東証プライム市場の売買高は14億3069万株、売買代金は3兆3799億円だった。セクターでは精密機器、サービス、化学が下落率上位となった一方、鉱業、鉄鋼、水産・農林が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の55%、対して値上がり銘柄は40%だった。
個別では、業績予想を上方修正したソニーG<6758>、日本製鉄<5401>、ニチレイ<2871>、横河電機<6841>、TDK<6762>が大幅に上昇。直近、好決算が確認されたばかりの三井物産<8031>、双日<2768>、NTN<6472>、東邦チタニウム<5727>、JVCKW<6632>なども大幅高。日本冶金<5480>、スミダコーポ<6817>は前日のストップ高に続いて本日も2ケタ上昇率で急伸。取引時間中に業績予想の上方修正を発表したSUBARU<7270>、ダイセル<4202>、サンゲツ<8130>は後場から急伸。パナHD<6752>は米国でのインフレ削減法案が業績に寄与するとの見方が説明会で示されたもようで大幅高。ほか、ソフトバンクG<9984>、商船三井<9104>、INPEX<1605>、丸紅<8002>、三菱自<7211>、ソシオネクスト<6526>などが大きく上昇した。
一方、花王<4452>が大幅な減益決算を受けて急落。伊藤忠テクノ<4739>も減益決算が嫌気されて大幅安。業績予想を下方修正した住友化学<4005>、ブイキューブ<3681>、業績予想を上方修正も市場予想に届かなかった日本酸素HD<4091>も大きく下落。直近の決算を嫌気した売りが続いたLITALICO<7366>、サイバーAG<4751>なども厳しく売られた。ほか、メルカリ<4385>、ダブル・スコープ<6619>、ベイカレント<6532>などが大きく下落。前日の決算が引き続き重石となったトヨタ自<7203>は続落となった。
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