18日の米株式市場はプレジデンツデーの祝日で休場だった。為替相場は前日同様に1ドル=110円台半ばで推移しており、新規の手掛かり材料に乏しいなかで本日の日経平均は25円安からスタート。前日に400円近く上昇した反動から、やや利益確定売りが先行した。中国などのアジア株も総じて小動きとなっており、前場の日経平均は前日終値を挟んでもみ合う展開が続いた。高値は10時56分に付けた21326.11円(44.26円高)、安値は9時12分に付けた21217.16円(64.69円安)。東証1部の値上がり銘柄は全体の5割強となっている。
個別では、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、村田製<6981>、キーエンス<6861>
などが小高い。ソニー<6758>やソフトバンク<9434>は堅調だった。出光興産<5019>は4%高で大幅に5日続伸。このところ上位レーティング据え置きの動きが相次いでいる。中小型株では株式分割の実施を発表したラクトJPN<3139>などが買われ、業績上方修正を発表したピーシーエー<9629>は一時ストップ高を付けた。一方、売買代金トップのソフトバンクG<9984>は3%超安。連日で陰線を付けており、利益確定売り優勢の展開となっている。任天堂<7974>、ZOZO<3092>、SUMCO<3436>なども軟調で、武田薬<4502>は小安い。
また、JMS<7702>などが東証1部下落率上位に顔を出している。セクターでは、石油・石炭製品、鉱業、電気・ガス業などが上昇率上位。反面、ゴム製品、その他製品、繊維製品などが下落率上位だった。
前日の米国市場が休場だっただけに、日経平均は方向感に乏しい展開となっている。前場の東証1部売買代金は概算で8600億円ほどにとどまっており、積極的な売買は限定的のようだ。ひとまず連休明けの米国株の動向を見極めたいとの思惑から、後場も模様眺めムードが続きそうだ。このところ米国発の材料に一喜一憂する相場展開となっていることが改めて浮き彫りになったと言える。
他方、本日の日経平均の動きは市場の気迷いを映したものとも捉えられる。日足チャートでは前日の上昇で75日移動平均線を上抜け、戻り歩調が続いているように見える。しかし、週足チャートでは13週、26週、52週の各移動平均線が揃って下向きとなっており、中長期的な基調が好転したとの見方はまだ少ない。市場関係者の声も強気、弱気が入り混じっており、相場全体としての方向感を見極めるまで中小型のテーマ株、材料株で値幅取りを狙う短期物色が中心となりそうだ。
(小林大純)
<AK>
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