個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で3.0%高、フリー<4478>が同7.9%高と堅調で、ネットショップ作成支援のBASE<4477>は同14.2%高と大きくリバウンドした。売買代金上位では、決算が好感されたカラダノート<4014>やクラウドID管理サービスのHENNGE<4475>、一部証券会社が投資判断を引き上げたニューラルポケット<4056>が大幅高。また、業績上方修正のプレミアアンチエイジング<4934>が週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、JMDC<4483>は同2.8%安、弁護士ドットコム<6027>は同4.6%安と軟調で、シャノン<3976>やサンバイオ<4592>が下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力では出前館<2484>が同9.1%高と大きく上昇したが、その他は高安まちまち。売買代金上位ではフェローテックHD<6890>などが堅調で、テクノ・セブン<6852>が週間のジャスダック上昇率トップとなった。一方、不二精機<6400>は短期的な過熱感から売りが広がり、放電精密加工研究所<6469>などが下落率上位に顔を出した。IPOでは一挙12社が新規上場し、新興家電メーカーのバルミューダ<6612>、顧客分析ソフトのプレイド<4165>など全般に好調な滑り出しとなった。
来週の新興市場では、IPOラッシュが続くとともに新規上場銘柄が賑わいを見せそうだ。今週上場したバルミューダなどは初値後の値動きも良好。短期的にはIPO銘柄内での回転売買が中心となりそうだし、既存の上場銘柄に還流している資金も必ずしも新興株に集中しているわけではないようで、マザーズ指数は現行水準でのもみ合いが続くとみておきたい。ただ、需給懸念や割高感が重しになっていた新興株にとって、このIPO銘柄の賑わいは大きな支援材料となるだろう。年末年始相場での新興株の再躍進に期待が高まりそうだ。
足元の新型コロナ感染拡大は気掛かりだが、巣ごもり消費に絡んだ思惑からBASEやマクアケ<4479>などが戻りを試すか注目したい。また、来週は12月24日に出前館<2484>などが決算発表を予定している。出前館の今期は先行投資で大幅な赤字となる見通しだが、これにより売上を伸ばすことができるか、第1四半期の進捗が注目されそうだ。
IPO関連では、来週も12社の新規上場が予定されている。注目度が高いのは、資産運用支援のウェルスナビ<7342>、ノーコードアプリ開発ツールのヤプリ<4168>(22日)といったところ。これらは公開規模も相応に大きいが、似たタイプだったプレイドが人気化したことで、期待が一段と高まるだろう。いつも<7694>(21日)、ENECHANGE<4169>(23日)などは初値を飛ばしてきそうだ。
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