個別では、メルカリ<4385>が週間で3.3%高、フリー<4478>が同5.9%高とマザーズ時価総額上位は全般堅調。売買代金上位ではプレミアアンチエイジング<4934>が引き続き上値追いの展開となり、ロボアドバイザーサービスの預かり資産が4000億円を突破したウェルスナビ<7342>なども大きく上昇した。また、AppBank<6177>やサイジニア<6031>が週間のマザーズ上昇率上位に顔を出した。一方、3月19日上場のココナラ<4176>は伸び悩み、和心<9271>などが下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力ではハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同6.6%高、ワークマン<7564>が同3.4%高。ワークマンは3月既存店売上が堅調だった。売買代金上位ではシキノハイテック<6614>が半導体関連の直近IPO銘柄として人気となり、フェローテックHD<6890>なども買われた。また、日本エマージェンシーアシスタンス<6063>が週間のジャスダック上昇率トップとなった。一方、日本マクドナルドHD<2702>は同1.0%安とやや軟調で、ニチリョク<7578>などが下落率上位に顔を出した。IPOではスパイダープラス<4192>とAppier Group<4180>が新規上場。前の週のIPOと同様に市場予想と比べ伸び悩んだ感はあるが、ともに大型のIPOながらしっかりした初値形成だった。Appierはマザーズ時価総額4位にランクインしている。
来週の新興市場では、マザーズ指数の一段の上昇に期待したい。3月15日に付けた直近戻り高値1256.51pt(取引時間中)を上抜けてくれば、値動きや需給の好転が強く印象付けられそうだ。個別株を見ると、なお需給的に厳しい局面の銘柄は一部で見られるが、Appierは売り一巡とともに大きく切り返して初値水準を回復。昨年12月上場組を中心とした有力テック株も再び買いを集め始めるなど、需給改善への期待は膨らみつつある。ハイテク株見直しムードもこうした流れを後押しするだろう。
需給懸念を打ち返したAppierは、上場時の期待値等も考慮すればなお上値を試しそうだ。昨年12月上場組では、需給改善の印象が強いヤプリ<4168>などに期待。また、衆院解散・総選挙を睨み「こども庁」創設に続く動きが政府・与党から出てくる可能性もあるので注視しておきたい。なお、来週は4月9日にブロッコリー<2706>、チームスピリット<4397>などが決算発表を予定している。
IPO関連では、4月5日のオキサイド<6521>など5社が新規上場する。オキサイドは軽量とは言えないが、結晶・レーザのグローバルニッチトップ企業として投資家の関心を集めているようだ。なお、4月IPOは12社となっており、来週から転職サイト「ビズリーチ」のビジョナル<4194>(4月22日、マザーズ)などがブックビルディング期間に入る。
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