東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が900を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、不動産、その他金融、ガラス土石、水産農林など26業種が上昇。一方、石油石炭、小売、電気ガス、海運など7業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、レーザーテック<6920>、テルモ<4543>、アドバンテス<6857>、三井不<8801>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、7&iHD<3382>、日東電工<6988>、安川電<6506>が軟化した。
前日の米国市場は、3月の卸売物価指数(PPI)の伸び率が予想を下回ったことを受け、インフレへの過度な懸念が後退したことが材料視されたほか、「米アップルが新型『Mac』の刷新準備を検討している」と米メディアが伝えたこともあり、ハイテク株を中心に買い戻された。ナスダック指数は最高値を更新。東京市場もこの流れを受け、買い先行で始まり、日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。また、三井不が前日、長期経営方針を発表。資本政策の拡充などが明らかになり、同社株が一時8%超上昇したほか、同様に資本政策を拡充するのではないかとの思惑もあって、他の不動産株も軒並み値を上げたことも投資家心理の改善に寄与したとみられる。
来週は17日に蘭ASML、18日に台湾のTSMCの決算や、米国でもゴールドマン・サックスやアルコアなど主要企業の決算発表が予定され、投資家の関心は業績動向に移っていこう。特に半導体関連企業の業績見通しに上方修正などが出てくれば、日本でも半導体関連株への見直し買いにつながる可能性があるだけに注目したい。
<CS>
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