東証プライムの騰落銘柄は、値上がり864、値下がり867、変わらず106銘柄でほぼ拮抗。セクターでは、繊維製品、機械、鉄鋼、非鉄金属など18業種が上昇。一方、石油石炭、サービス、鉱業、医薬品など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、ソフトバンクG<9984>、京セラ<6971>が堅調だった半面、リクルートHD<6098>、第一三共<4568>、アサヒ<2502>、セコム<9735>、コナミG<9766> が軟化した。
前日の米国市場は、長期金利の上昇が一服したことなどから、金利動向に敏感なグロース株中心に買い戻され、主要株価指数は続伸した。この流れを受けて、東京市場にも買い戻しの動きが強まり、日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。個別では、家庭用ゲーム機「プレイステーション5」を値上げすると発表したソニーG<6758>が買われた、中国の追加経済対策効果からコマツ<6301>やファナック<6954>、安川電<6506>などの中国関連株のほか、住友鉱<5713>や東邦チタニウム<5727>など市況関連株にも投資資金が向かった。一方、前日に賑わった三菱重<7011>や岡野バル<6492>といった原発関連株には利食い売りが優勢となった。
パウエルFRB議長の講演内容が最大の注目材料となっているが、インフレ抑制のために金融引き締めに積極的な発言との解釈が広がれば、来週以降の株式市場の下押し圧力につながる可能性があるだけに、注意が必要だろう。また、同日に7月の米個人消費支出(PCE)デフレーターが発表されるため、指標の結果にも関心が集まるだろう。一方で、パウエル講演が無風通過すれば、日本と欧米対比での割安観から再び活気づくと仕切り直しを期待する指摘も聞かれた。
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