個別では、メルカリ<4385>が週間で1.8%高、そーせいグループ<4565>が同3.9%高となったものの、Sansan<4443>が同4.7%安となるなどマザーズ時価総額上位は高安まちまちだった。弁護士ドットコム<6027>は第1四半期決算が2ケタ増収増益で、同9.1%高となった。売買代金上位では、インパクトHD<6067>がインドのパートナー企業を巡る報道を受けて急落。また、業績下方修正を発表したアジャイルメディア・ネットワーク<6573>が週間のマザーズ下落率トップとなった。一方、ALBERT<3906>などは買い優勢で、バンク・オブ・イノベーション<4393>が上昇率トップだった。ジャスダック主力はハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同3.5%安となるなど全般軟調だったが、ワークマン<7564>は7月既存店売上高も2ケタ増収ペースが続き、同4.2%高となった。売買代金上位ではUTグループ<2146>が週末にかけて下げ足を速め、第2四半期決算発表をきっかけに売られたGMOペパボ<3633>が週間のジャスダック下落率トップとなった。反面、セプテーニ・HD<4293>やsantec<6777>は決算を評価した買いが入り、上昇率上位に顔を出した。IPOでは2社が新規上場し、ブシロード<7803>は公開価格を1割強上回る初値を付けた。ツクルバ<2978>の初値は公開価格と同じだった。
今週の新興市場は、神経質な展開を強いられそうだ。トランプ米大統領が対中制裁関税「第4弾」を9月1日に発動すると表明し、円相場が1ドル=106円台半ばに急伸するなど金融市場全体にリスク回避ムードが広がっている。マザーズ指数は出遅れていただけに下値の堅さも窺われるものの、投資家は積極姿勢に傾きづらいだろう。こうしたなか、新興市場でも主力企業の決算発表が本格化し、その内容に一喜一憂することになりそうだ。
今週は、8月6日にメイコー<6787>、ワークマン、7日にユニバーサルエンターテインメント<6425>、シノケングループ<8909>、8日にUTグループ、日本マクドナルドHD<2702>、メルカリ、9日にミクシィ<2121>、PKSHA Technology<3993>、JMC<5704>、ハーモニック、ナカニシ<7716>などが決算発表を予定している。ワークマンはある程度織り込み済みだろうが、好決算に期待がかかる。景気敏感セクターは懸念されるほど業績悪化しているか注目される。
IPO関連では、8月9日にステムリム<4599>がマザーズへ新規上場する。同社が手掛ける「再生誘導医薬」への期待は高い。しかし当初の想定仮条件2370円~3730円に対し、仮条件が1000円~1700円、公開価格が1000円に決まり、開発型バイオベンチャーの評価の難しさが改めて意識されているようだ。なお、その後のIPOは現時点で発表されておらず、当面IPO休止期間となる見込み。
<FA>
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