個別では、メルカリ<4385>が週間で1.9%高、ミクシィ<2121>が同5.0%安とマザーズ売買代金上位は高安まちまちだった。サンバイオ<4592>は同15.0%高と大きく上昇。再生細胞薬が「先駆け審査指定制度」の対象に指定されたことが評価された。売買代金上位では、がんウイルス療法の同制度指定や中外製薬<4519>との資本業務提携が好材料視されたオンコリスバイオファーマ<4588>が大幅高。また、抗がん剤開発のキャンバス<4575>や新サービス発表のサイジニア<6031>が週間のマザーズ上昇率上位に顔を出した。一方、そーせいグループ<4565>やシリコンスタジオ<3907>は売り優勢。また、窪田製薬HD<4596>は調整局面が続き、下落率トップとなった。ジャスダック主力は、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同6.8%安、セリア<2782>が同3.1%安と全般軟調。主力のFA(工場自動化)関連株が上げ一服となり、ハーモニックも売りに押された。売買代金上位ではラクオリア創薬<4579>やフェローテックHD<6890>が値を下げ、ブロードバンドタワー<3776>が週間のジャスダック下落率トップとなった。反面、スリー・ディー・マトリックス<7777>やUTグループ<2146>は堅調で、紙幣刷新の関連銘柄となる高見沢サイバネティックス<6424>が上昇率トップだった。IPOでは、4月8日上場のヴィッツ<4440>が公開価格の約2.3倍となる初値を付けた。
今週の新興市場では、個人投資家のマインドが上向き、買いが先行しそうだ。先週末の米国市場で好調な企業決算などを受けてNYダウが大きく上昇し、週明けの日経平均は節目の22000円台回復が視野に入る。投資家心理や買い余力の改善に伴い、新興市場にも買いが波及するだろう。ただ、ゴールデンウィークの大型連休を前に資金の足が速くなっている点には注意したい。
今週は、4月15日にティーケーピー<3479>、ウォンテッドリー<3991>、マネーフォワード<3994>、サーバーワークス<4434>、メタップス<6172>などが決算発表を予定している。3月上場のサーバーワークスは前期業績の上方修正を発表済みで、今期の見通しが注目される。ティーケーピーも同様だ。第1四半期決算を発表するマネーフォワードは先行投資期間が続くが、売上の伸びに注目しておきたい。物色テーマとしてはバイオ、人工知能(AI)、紙幣刷新、MaaS(移動サービス)などへの関心が高いようだ。
IPO関連では、発表済みの案件は4月下旬上場の3社を残すのみとなった。24日上場のハウテレビジョン<7064>は12日までブックビルディング(BB)期間だったが、需要旺盛だったようだ。25日に上場するグッドスピード<7676>とトビラシステムズ<4441>のBB期間は15日まで。平成最後のIPOとして関心を集めている。
<FA>
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