個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で7.5%安、そーせいグループ<4565>が同9.0%安と軟調だった。しかし、決算発表のミクシィ<2121>は同5.4%高。第1四半期こそ大幅減益だったが、第2四半期の回復に期待する声が出ている。第1四半期決算が計画を上回ったラクス<3923>は同18.2%高となった。売買代金上位ではバンク・オブ・イノベーション<4393>やインパクトHD<6067>のように大きく値下がりした銘柄も多く、アドベンチャー<6030>などが週間のマザーズ下落率上位に顔を出した。一方、ジーエヌアイグループ<2160>やKudan<4425>が決算をきっかけに大きくリバウンド。また、Lib Work<1431>が上昇率トップとなった。値動きの軽い小型材料株が物色を集めやすかった面もあるようだ。ジャスダック主力ではワークマン<7564>が同2.6%安、セリア<2782>が同5.3%安と軟調だったが、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は底堅さを見せ同8.4%高となった。売買代金上位ではセプテーニ・HD<4293>が利益確定売りに押され、LCHD<8938>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。反面、業績修正のアエリア<3758>が買いを集め、UTグループ<2146>も見直し買い優勢。また、マジェスティ ゴルフ<7834>が上昇率トップとなった。
今週の新興市場は、引き続き不安定な相場展開を強いられそうだ。米中摩擦を筆頭に不安材料が多く、個人投資家の警戒ムードも容易には払拭されないだろう。ただ、新興市場でもマザーズ指数が800pt台半ばまで下落する場面では押し目買いの動きが見られる。決算発表シーズンを終えて、値幅取り狙いの物色が再び中小型株に向かい始め、新興市場の売買代金も回復しつつある。まずはマザーズ指数が上値を抑えている5日線を突破できるか注目したい。
UTグループは第1四半期決算の発表直後こそ売られたが、証券各社が上位レーティングを据え置いたこともあり、一転して見直し買いが広がった。決算発表が一巡し、好業績銘柄には評価引き上げの動きも出てくるだろう。また、アエリアなどゲーム関連株の一角が物色を集めるなか、9月12日からの「東京ゲームショウ2019」への関心も高まってきそうだ。ブシロード<7803>、CRI・ミドルウェア<3698>などが出展を予定しているという。
IPO関連では、Chatwork<4448>(9月24日、マザーズ)など4社の新規上場が発表されている。9月のIPO件数は現時点で5社。ビジネスチャットツールのChatworkに加え、電子ギフトのギフティ<4449>(9月20日、マザーズ)など注目度が比較的高いベンチャー企業の上場が相次ぐ。ただ、公開規模も大きいため、相応の需要を集められるか注視したい。
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