東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、精密機器、その他製品、医薬品、電気機器など27業種が上昇。一方、海運、石油石炭など6業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、京セラ<6971>、TDK<6762>が堅調だった半面、スクリン<7735>、富士通<6702>、7&iHD<3382>、資生堂<4911>が軟化した。
前日の米国市場では、新製品を発表した米半導体大手エヌビディアが連日で最高値を更新したことなどからハイテク株中心に買われた。東京市場でもこの流れが波及したほか、円相場が1ドル=145円台目前へと円安が進み、自動車や電子部品など輸出関連株にも投資資金が向かった。また、コーエーテクモ<3635>の大幅続伸に続き、任天堂<7974>が新型ゲーム機発売への思惑から連日上場来高値を更新しており、一部ではゲーム関連株に投資するオイルマネーが本格的に動き出したのではないかとの観測も広がった。
日経平均は節目の34000円の大台を回復した。その背景にあるのが、新しい少額投資非課税制度(NISA)の開始で個人投資家の買いが活発になっている。また、東証が15日に資本効率改善などの取り組みを開示している企業の一覧表を公表するため、企業改革が一段と進展してくれば外国人買いが続く可能性が高いとの指摘も聞かれる。目先的には、大台回復に伴う達成感などから利益確定売りが出てくるだろうが、こうした日本独自の好材料を意識した買いが続けば、調整局面があっても一過性で、再び堅調展開に戻るとの見方もある。
<CS>
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