個別では、サンバイオ<4592>が週間で5.5%高、メルカリ<4385>が同11.4%高となるなどマザーズ時価総額上位は全般堅調だった。前の週に英製薬大手からのマイルストン受領を発表したそーせいグループ<4565>は引き続き大きく買われ、同18.0%高となった。売買代金上位では業績上方修正のUUUM<3990>、KDDI<9433>との資本業務提携を発表したエコモット<3987>、好決算のロゼッタ<6182>などが賑わいを見せ、リファインバース<6531>が週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、前の週に改元関連として人気化したAmidAHD<7671>は利益確定売り優勢となり、メタップス<6172>やSOU<9270>は決算発表後に売りがかさみ、下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力では日本マクドナルドHD<2702>が同0.2%安、ワークマン<7564>が同4.7%安となる一方、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は同8.9%高とリバウンドを見せた。中国の政策期待や米中摩擦の緩和期待が株価を後押しした。セリア<2782>は同1.4%高となった。売買代金上位ではセルシード<7776>が大幅高。自己細胞シートによる軟骨再生治療が厚生労働省「先進医療会議」で承認された。また、ヒーハイスト精工<6433>が週間のジャスダック上昇率トップとなった。反面、民事再生手続開始の申立てを行ったシベール<2228>が下落率トップだった。
今週の新興市場では、マザーズ指数の戻り歩調が続き、節目の1000pt回復も意識されてきそうだ。今月下旬からの主要企業の決算発表を控え東証1部の売買代金が低調となる一方、マザーズ市場の1日の売買代金は1200-1300億円程度まで増え、中小型株への資金流入が強まっている。資金回転の利いている中小型株への値幅取り狙いの物色が続くだろう。日米の主要株価指数も上昇が続いており、個人投資家のマインドが一段と上向きそうだ。
サンバイオは先週末の取引終了後、再生細胞薬「SB623」の新規適応症として慢性期脳出血プログラムを追加することを決めたと発表。週明けはマザーズ指数の押し上げに寄与するだろう。また、好業績のUUUMや直近IPO銘柄のKudan<4425>は時価総額が1000億円台に乗り、今後の動向も注目されそうだ。1月22日には日ロ首脳会談が予定されており、「植物工場」関連として大和コンピューター<3816>などが関心を集める可能性がある。
IPO関連では、識学<7049>(2月22日、マザーズ)の新規上場が発表されている。19年最初のIPOとなる。昨年12月のIPOは全般に初値低調だったが、その後のマザーズ指数の持ち直しでIPO銘柄に対する個人投資家のスタンスも幾分改善するとみられる。なお、識学にはチェンジ<3962>などが出資しており、物色材料となっている。
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