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バブル前の通貨危機を警戒

教科書の歴史年表を見ても眠くなるだけですが、その中から同じ性質の出来事だけを取り出して列べると目が覚める様なことがわかったりするものです。
たとえば、クラッシュ(バブル崩壊や通貨危機)だけを抽出すると面白いことがわかります。

・1970年〜2000年まで
1971年 ニクソン・ショック
1973年 第一次石油危機
1979年 第二次石油危機
1982年 南米債務危機
1985年 プラザ合意
1988年 S&L危機
1991年 日本バブル崩壊
1992年 ポンド危機
1994年 メキシコバブル崩壊(メキシコ通貨危機)
1997年 東南アジアバブル崩壊(アジア通貨危機 → 1998年 ロシア通貨危機)
1999年 ブラジル通貨危機
2000年 ITバブル崩壊

まず、1970年から2000年まではおおよそ3年のスパンで大きなイベントが起こっています。おおまかに言って、1945年からのブレトン・ウッズ体制(金=ドル本位制)が1960年代後半にはほぼ破綻し、1967年のポンド切り下げに端を発した(超長期的な)通貨安競争がグローバル金融を極端に不安定化させたことで、この様な速いサイクルでのバブルの形成と崩壊を引き起こしたのでしょう。この間、事実上日本円とスイスフランだけが価値を保ってきました。更に1990年代後半になるとインターネットの普及に伴い金融サイクルが早まり、グローバル金融の不安定化は更に加速しました。30年くらいのダウの値動きをローソク足で見るとその様子が手に取るようにわかります。

では、2001年以降はどうでしょう

・2001年〜
2002年 アルゼンチン通貨危機
2007年 アメリカ不動産バブル崩壊
2008年 中国バブル崩壊
2009年 石油バブル崩壊
2010年 欧州ソブリン危機
2012年 スペイン経済危機
2015年 中国バブル崩壊

2006年以前は特に大きな危機が起こってませんが、サブプライム・ショック以降はほぼ毎年のように危機が起こっていることがわかります。しかもその全てが一つの相関図上で関係性を示せるくらい密接な関わりを持っています。いかにアメリカの不動産バブルの崩壊の余波が大きかったかがわかりますね。ただし、2012年のスペイン経済危機で一段落ついて、世界経済は次の局面に突入していることもわかります。だからこそ黒田金融緩和も成功し、日経平均も20,000円まで付けることができたわけです。

では、過去を踏まえてこれからどう備えればよいか。重要なのは以下の3点です。

1.近いうちにクラッシュ(恐らく通貨危機)が起こる可能性がある
2.クラッシュが起こった場合、その影響は昔よりも遥かに大きい
3.しかし暴落は一時的なもので、クラッシュからの回復は非常に速い

これらを踏まえて正しく行動するために、私はレバレッジを極端に下げています。手持ち資産が現金資産と現物資産(現物株を含む)中心ならば、暴落が起こったときにパニック売りをすることなく、逆に他者の投げ売りを安値で拾うことができるからです。落ちるナイフを掴むのは勇気のいることですが、手を放さず無事掴み続けることができれば大きな利益を得ることができます。

では、クラッシュのその後はどうなるか…2014年から始まったアメリカのテーパリングは、昨年末、ようやく政策金利の引き上げ局面まで漕ぎ着けました。過去の歴史を見る限り、アメリカが政策金利の引き上げ方針を途中で棚上げにしたことはなく、今後3年以内で政策金利5%を目指すことになります(結果的に5%は無理だと個人的には思いますが…)。この過程および帰結としてダウは20,000ドルを大幅に超える局面と、それに続くリセッションを経験することになるかもしれません。
4件のコメントがあります
  • イメージ
    みやまな鉄砲長さん
    2016/3/20 19:13
    こんにちはー衣雲さん

    久々に秀逸な日記( ̄ー『+』)発見!!

    クラッシュサイクルは必ずといっていいほどやってきます。
    何度となく身をもって経験してきましたが・・・

    今は静かにしておいて
    「逆バンジー゛(ノ・o・)ノジャーンプッ!狙い」な鉄砲長でした。

  • イメージ
    衣雲さん
    2016/3/20 20:02
    > みやまな鉄砲長さん

    > 今は静かにしておいて
    > 「逆バンジー゛(ノ・o・)ノジャーンプッ!狙い」な鉄砲長でした。

    多くの個人投資家は鉄砲町さんみたいに「火縄銃一本で」機関投資家に対向しなければいけないから、息を潜めて機会を待つゲリラ戦に活路を見出すしかありませんよねw

  • イメージ
    小督さん
    2016/3/20 21:53
    こんばんは

    お久しぶりのブログ更新ですね

    以前、『投機マネーはいつも「轟音を立てて」引き上げる』のタイトルで、
    どなたかがブログを書かれて、後日とても気になって探したことがあります

    衣雲さんだったのですね
  • イメージ
    衣雲さん
    2016/3/20 23:43
    > 小督さん

    最近は「中国の粘り腰」などという記事が出るくらいで、倒れそうで倒れないのが中国経済ですw とにかくハードランディンを避けるための手段を研究し尽くしており、頭が下がります。
    今年になってソロスは「中国はハードランディンに突入した」と言ってますが、果たしてその真意は…
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