東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、ゴム製品、銀行、輸送用機器、水産農林など29業種が上昇。一方、鉱業、精密機器、医薬品、金属製品の4業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、トヨタ<7203>、KDDI<9433>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、中外薬<4519>、テルモ<4543>、SMC<6273>が軟調だった。
前日の米国市場は、連邦公開市場委員会(FOMC)で早期利下げの可能性が残されたことが引き続き安心感につながったほか、生成AIの成長期待から半導体関連株が相場をけん引し、主要株価指数は上昇。これを受けて、日経平均の上げ幅は一時250円を超えた。また、円相場が1ドル=151円台後半へと円安が進んでおり、トヨタが連日上場来高値を更新するなど、輸出関連株にも値を上げる銘柄が目立った。
来週は日経平均の銘柄入れ替えや配当の再投資など、需給イベントが控える。相場全般に大きな影響を及ぼすことはなさそうだが、短期筋の仕掛け的な動きが入りやすいだろう。また、日米の中銀イベントが波乱なく通過したことで、海外投資家による日本株再評価の流れが出てくるのかがポイントだ。日経平均は最高値を更新している一方、東証株価指数(TOPIX)は史上最高値にあと一歩のところまで迫っており、次の視点はTOPIXの最高値更新で、目先はバリュー株優位の展開が想定されよう。
<CS>
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