日経平均は小幅反発、切り返すも薄商いでモメンタムは弱い
5日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は67.87ドル高(+0.17%)の39375.87ドル、ナスダックは164.46ポイント高(+0.90%)の18352.76、S&P500は30.17ポイント高(+0.54%)の5567.19で取引を終了した。6月雇用統計が弱い経済を示し、寄り付き後、まちまち。ハイテクは、9月の利下げ期待が強まり、金利の低下を好感し買われ、続伸した。ダウは景気減速懸念が重しとなり軟調推移したのちハイテクの上昇が支援し終盤にかけ上昇に転じ、ナスダックは連日で過去最高値を更新し終了。
米国株は上昇したものの、目先の上昇に対する調整などが意識されて、東京市場はやや売り優勢で取引を開始した。日経平均は先週末比小幅マイナスで推移したが、売り圧力はさほど強まらず、切り返す展開に。日経平均は41000円台を付ける場面も見られたが、TOPIXは先週末比マイナス圏で推移するなどまちまちの地合いとなった。積極的な売買は手控えられており、プライム市場の売買代金は1.7兆円台に留まった。
日経平均採用銘柄では、ソフトバンクグループ<9984>が9連騰で日経平均をけん引しているほか、防衛関連銘柄の一角として物色が続いている三菱重<7011>が11連騰。このほか、SMC<6273>、第一三共<4568>、キーエンス<6861>、太陽誘電<6976>、HOYA<7741>、オリンパス<7733>が買われた。
一方、安川電機<6506>は、先週末に発表した24年3-5月期営業利益が前年同期比32%減と市場予想も下回ったことから売り優勢となったほか、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株もさえない。このほか、三越伊勢丹<3099>
が10日ぶり反落となった。
業種別では、精密機器、医薬品、鉱業、機械、情報・通信業などが上昇した一方、海運業、電気・ガス業、保険業、鉄鋼、ゴム製品などが下落した。
為替は1ドル160円30銭台で推移しており、朝方からじりじりと円高ドル安が進行している。ドル・インデックスが104.5水準で推移しており、ややドル売りが強まっている様子だが、株式市場への影響は今のところ限定的だ。注目されたフランス国民議会の決選投票は、事前予想を覆し左派野党連合が第一勢力となり、マクロン大統領の中道与党連合は第二勢力、前評判が高かった極右野党の国民連合は第三勢力と伸び悩んだ。前場の東京市場では目立った反応は見られなかったが、今晩の欧州市場の動向は念のため注意したい。後場の東京市場は、日経平均が取引時間中の高値を更新する可能性はあるが、買いは長続きせず薄商いの小動きとなりそうだ。
<AK>
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