本日の日経平均はこうした流れを引き継いで207円高からスタートすると、朝方には29496.83円(前日比322.68円高)まで上昇する場面があった。ただ、米政権が新たな経済対策を計画しているとの報道などから米金利上昇に対する警戒感は根強く、香港などのアジア株が軟調だったこともあり、後場の日経平均はマイナスに転じ安値引けした。
大引けの日経平均は前日比178.23円安の28995.92円となった。終値で29000円を下回ったのは今月8日以来。東証1部の売買高は13億7129万株、売買代金は2兆8900億円だった。業種別では、空運業、海運業、陸運業が下落率上位で、その他も全般軟調。上昇したのはその他製品のみだった。東証1部の値下がり銘柄は全体の80%、対して値上がり銘柄は18%となった。
個別では、ファーストリテ<9983>が小安く、ソフトバンクG<9984>やトヨタ自<7203>
はさえない。このところ堅調だったバリュー(割安)株に売りが出て、三菱UFJ<8306>などのメガバンク株や郵船<9101>などの海運株は軟調ぶりが目立った。JAL<9201>やANA<9202>といった空運株は国内線予約の増加が伝わったが、材料出尽くしムードから大きく下落。また、わかもと<4512>が急反落し、ストップ安水準で取引を終えた。一方、米ハイテク株高の流れから任天堂<7974>、東エレク<8035>、ソニー<6758>、エムスリー<2413>といった値がさグロース(成長)株が堅調。ポニーキャニオンとの提携を発表した昭文社HD<9475>はストップ高を付け、ミクシィ<2121>との提携を発表したハブ<3030>は買い気配のままストップ高比例配分となった。株式分割の実施等を発表したコーア商事HD<9273>なども東証1部上昇率上位に顔を出した。
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