東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100に迫り、全体の6割超を占めた。セクター別では、その他金融、その他製品、保険、金属製品など23業種が上昇。一方、非鉄金属、電気ガス、証券商品先物、電気機器など10業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ダイキン<6367>、オムロン<6645>、ヤマハ<7951>、任天堂<7974>が堅調だった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>が軟調だった。
取引開始前に公表された4月開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」では、円安により基調的な物価上昇の上振れが続けば正常化のペースが速まる可能性は十分にある」との見方が出ていたことが判明。日銀の政策修正への思惑から国内長期金利が上昇。メガバンクなど銀行株に値を上げるものが増えた。また、市場予想を上回る業績見通しを発表したオムロンや好決算に自社株買いを発表したオリックス<8591>が上伸した。一方、傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングス株が決算発表後の時間外取引で9%近く下落したことが響き、ソフトバンクGが下落したほか、東エレクやアドバンテスなどの半導体関連株の一角が値を消したことが上値を抑えた。
全般は方向感のない動きが続いている。今週末から来週初にかけて、企業の決算発表がピークとなるだけに、業績動向を確認しておくことが重要だろう。また、米国の金融政策に関しては、来週の消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいと考える投資家が多く、個別材料株物色が一段と強まりそうだ。
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