また、米アップルは取引終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、1株利益ともに予想を上振れており、時間外で上昇していることも材料視される中、買い先行の展開から始まった。しかし、前場半ばに一時22988.80円まで上げ幅を広げる局面もみられたが、円相場が若干円高に振れて推移したほか、アドバンテスト<6857>、アンリツ<6754>など上方修正を発表していた企業への利益確定の動きなどが慎重にさせており、次第にこう着感の強い展開に。
また、日本銀行は金融政策決定会合で、現行の政策運営方針の維持を賛成多数で決めた。物価目標へのモメンタムが損なわれる恐れに引き続き注意が必要な情勢として、政策金利のフォワードガイダンス(指針)を修正し、将来の利下げの可能性を明示した。これが材料視されたほか、前引け時点でTOPIXが0.28%安と下げていたこともあり、後場は日銀のETF買い入れ観測などもあり、底堅い相場展開となった。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、不動産、ガラス土石、情報通信、石油石炭、鉄鋼、鉱業、水産農林、医薬品が堅調。一方で証券、海運、ゴム製品、陸運、銀行、パルプ紙、金属製品、電力ガスが冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、塩野義<4507>、ソニー<6758>、花王<4452>が堅調。一方でアドバンテスト、ファミリーマート<8028>、エーザイ<4523>が冴えない。
日経平均は節目の23000円近辺での強弱感が対立している。また、アドバンテスト、アンリツなど上方修正を発表していた企業への利益確定の動きなど、これまでとやや違った株価反応をみせてくる銘柄も目立ってきており、決算ピークを今後迎える中では様子見姿勢が強まりやすいところであろう。また、週末3連休を控えているほか、米雇用統計の発表もあり、明日は引き続き底堅さが意識されるものの、こう着感が強まりやすいだろ。また、利食いが見られてきたハイテク株については、アップルの決算を受けた米国市場の動向次第では、改めて見直す流れが強まる可能性がありそうだ。
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