日経平均は反発、日銀会合の結果発表控え様子見姿勢強い地合いに
25日の米国株式市場は下落。ダウ平均は375.12ドル安(-0.98%)の38085.80ドル、ナスダックは100.99ポイント安(-0.64%)の15611.76、S&P500は23.21ポイント安(-0.46%)の5048.42で取引を終了した。1-3月期国内総生産(GDP)の伸び鈍化を受け成長減速を懸念する売りに寄り付き後、下落。同時に、同四半期の価格指数は予想以上に伸びが加速したため長期金利上昇を嫌気した売りも強まった。ハイテクではメタの決算を受けた売りも重しとなったほか、NYダウはキャタピラーの下げが押し下げ、続落。終日軟調推移となったが、押し目では主要企業決算を期待した買いが支え終盤にかけ下げ幅を縮小し、終了した。
米国株は下落したものの、決算発表後のアルファベットやマイクロソフトが時間外取引で急伸したことなどから、東京市場は高安まちまちでのスタートとなった。
日経平均は前日終値水準でのもみ合いとなったが、売買一巡後は米国株先物が堅調推移だったことで、37800円台まで上昇した。ただ、日本銀行の金融政策決定会合の結果発表を昼に控えていることで積極的な売買は手控えられ、前場のプライム市場の売買代金は2兆円ほどに留まった。
日経平均採用銘柄では、前期業績が市場コンセンサスをやや上回ったキーエンス<
6861>が大幅高となったほか、サイバー<4751>は一部証券会社のレポートなどが材料視されて反発。また、1株を10株に分割と発表したソフトバンク<9434>も上昇。このほか、SUMCO<3436>、ソシオネクスト<6526>、キヤノン<7751>、ニデック<6594>が買われた。日経平均採用以外の銘柄では、決算内容を材料に野村不HD<3231>が買い優勢となった。
一方、決算に関連して信越化<4063>、富士通<6702>が売り優勢となった。このほか、コマツ<6301>、日立建機<6305>、資生堂<4911>、ニコン<7731>が売られた。日経平均採用以外の銘柄では、東光高岳<6617>は決算がネガティブ視されて一時ストップ安となった。
業種別では、保険業、医薬品、電気機器、石油・石炭製品、金属製品などが上昇した一方、化学、電気・ガス業、精密機器、水産・農林業、パルプ・紙などが下落した。
為替は1ドル155円60銭台で推移している。前引け時点では、日銀金融政策決定会合の結果はまだ伝わっておらず、為替市場も、株式市場同様、様子見姿勢を強めている。一方、債券市場は、今会合にて国債買い入れ縮小の方法を検討と報じられたことから、債券価格が下落し、10年債利回りは一時0.935%台まで上昇するなど動意付いている。日銀会合の結果発表に対する市場の関心は高いが、15時30分の植田和男日銀総裁の記者会見を見極めたいとするムードも強い。仮にノーサプライズだった場合、後場の東京株式市場も様子見ムードが強まる可能性はある。
<AK>
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