新規失業保険申請件数が予想を上回る増加となり、労働市場の軟化が示唆された。金融引き締め長期化への懸念が和らぎ、長期金利が低下するなかハイテク株を中心に買い戻しが入った。ナスダック総合指数は+1.01%と反発。米株高を引き継いで日経平均は286.11円高からスタート。株価指数先物・オプション6月限の特別清算指数算出
(メジャーSQ)に伴い、序盤は売り買いが交錯したが、早い段階で強含むと、一気に600円近くまで上げ幅を拡大した。ただ、その後は上値が重く、32000円台での一進一退が継続。一方、後場に入ると為替の円安とともに再び騰勢を強めた。一時弱含んだが、大引けにかけては盛り返し、32304.04円(662.77円高)とこの日の高値を更新した。SQ確定値は32018.38円。
大引けの日経平均は前日比623.90円高の32265.17円となった。東証プライム市場の売買高は15億2746万株、売買代金は4兆3608億円だった。セクターでは卸売、電気・ガス、医薬品が上昇率上位に並んだ一方、海運、空運、石油・石炭製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の83%、対して値下がり銘柄は15%
だった。
個別では、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、ソニーG<6758>、任天堂<7974>、ファナック<6954>、キーエンス<6861>など値がさ株が大きく上昇。ファーストリテは外資証券の目標株価引き上げも寄与した。三井物産<8031>、三菱商事<8058>、丸紅<
8002>の商社や、エーザイ<4523>、第一三共<4568>、アステラス製薬<4503>の医薬品も揃って大幅高。ほか、ソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、スクリン<7735>の半導体、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、マツダ<7261>、デンソー<6902>の自動車関連、日本製鉄<5401>、JFEHD<5411>の鉄鋼などが高い。業績・配当予想を上方修正したメディアス<3154>、好決算が評価されたアルトナー<2163>、Bガレージ<3180>などは急伸した。
一方、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運のほか、ソフトバンクG<9984>、三菱重工<7011>、川崎重工<7012>、JR東海<9022>、JR東日本<9020>が軟調。決算を受けてアイモバイル<6535>、シルバーライフ<9262>は大幅安。積水ハウス<
1928>も決算を受けて売られたが、米国戸建受注の回復傾向などが評価されて下げ渋った。東証スタンダード市場では、第1四半期が大幅減益となったストリーム<3071>、業績予想を下方修正したアルチザ<6778>、大幅減益決算や減配が嫌気されたミライアル<
4238>などが大きく下落した。 <YN>
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