東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1700を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、鉱業を除く32業種が下落し、繊維製品、サービス、ゴム製品、不動産、証券商品先物の下落が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、SMC<6273>が堅調で、ファーストリテ1銘柄で日経平均を約193円支えた。半面、ダイキン<6367>、リクルートHD<6098>、アステラス薬<4503>、テルモ<4543>、NTTデータG<9613>が軟調だった。
前日の米国市場は、9月の消費者物価指数(CPI)の総合指数が前年比、前月比ともに市場予想を上回り、主要株価指数は反落した。東京市場もこの流れを引き継ぎ、先駆した銘柄を中心に幅広い銘柄が値を消した。また、商品投資顧問(CTA)業者といった海外の短期筋の先物売りが断続的に出たとの観測から、株価水準の押し下げ要因につながった。一方、前日に好決算を発表したファーストリテが一時6%超上昇したことが、相場全体を下支えすることにつながったほか、一部海外メディアが中国の景気刺激策に関する報道を行なったことから、SMCやキーエンス<6861>やローツェ<6323>の設備投資関連株がしっかりだった。
来週も投資家の関心は、米国の金利動向になりそうだ。CPIでは強い結果が示され、再び追加利上げ観測が再浮上する形になっている。来週は週を通じて米連邦準備制度理事会(FRB)関係者の発言機会が多く予定されている。また、16日にニューヨーク連銀製造業景況指数、17日には小売売上高などの経済指標の発表も控える。米国の金融政策の行方が気がかりなだけに、これら金融当局者の発言や経済指標をにらみながら不安定な値動きが続くことになりそうだ。
<CS>
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