東京株式(大引け)=270円高、地政学リスクの目先後退受け買い戻し急
大引けの日経平均株価は前週末比270円95銭高の1万9545円77銭と急反発。東証1部の売買高概算は14億9864万株、売買代金概算は1兆9899億5000万円。値上がり銘柄数は1617、対して値下がり銘柄数は331、変わらずは78銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方から大きく買いが先行、寄り後早々に日経平均は1万9500円台を回復、その後も漸次株価水準を切り上げる展開となった。上げ幅は一時290円を超え、大引けもほぼ高値圏をキープして6月2日以来約3カ月ぶりの大きさとなった。9日の北朝鮮の建国記念日にミサイル発射などの軍事的威嚇行動が警戒されていたが、見送られたことで目先空売り筋のショートカバーが加速する格好となった。外国為替市場で1ドル=108円台半ばまでドルが買い戻されたことも主力株中心に追い風となった。日本時間12日未明に国連安保理が北朝鮮に対する追加制裁決議案を採決する見通しにあり、この結果を見極めたいとの思惑から積極的な実需買いも入らず、売買代金は活況の目安とされる2兆円を下回っている。
個別では、任天堂<7974.T>が売買代金トップで上昇、ソニー<6758.T>、トヨタ自動車<7203.T>が買われたほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>などメガバンクも堅調。モリテック スチール<5986.T>、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>も買われた。キーエンス<6861.T>も高い。チタン工業<4098.T>がストップ高に買われる人気となり、安永<7271.T>も値幅制限いっぱいに上昇した。エイチーム<3662.T>、ノーリツ鋼機<7744.T>なども大きく値を上げた。
半面、日本郵政<6178.T>が冴えず、住友金属鉱山<5713.T>も売り優勢だった。阿波製紙<3896.T>はストップ安、カナモト<9678.T>も大幅安。コナカ<7494.T>、イトーキ<7972.T>などの下げも目立つ。石川製作所<6208.T>、豊和工業<6203.T>なども安い。オルトプラス<3672.T>、巴コーポレーション<1921.T>も下落した。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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