東証プライムの騰落銘柄は値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクターでは金属製品、電気ガス、ガラス土石、小売など11業種が上昇した。一方、鉱業、卸売、海運、石油石炭、非鉄金属など22業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>、京セラ<6971>、セコム<9735>がしっかりだった半面、NTTデータ<9613>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、アドバンテス<6857>が軟調だった。
前日の米国市場では、主要な株価指数が3日続落し、そろって年初来安値を更新した。なかでもナスダック指数が4%超、SOX指数も5%超下落したため、半導体関連株などを中心に値を消す銘柄が目立って始まった。また、投資家のリスク回避の動きから円相場が一時129円台後半まで円安が一服したため、輸出関連株にも売りが波及し、下げ幅は一時500円を超えた。一方、朝安で始まったTDK<6762>や村田製<6981>といった電子部品関連株が切り返したほか、子会社のスシローが値上げを表明したことが好感されたF&LC<3563>が大幅反発。好業績見通し、自社株買いを発表したリンナイ<5947>、通期業績予想を上方修正したダイトロン<7609>も上伸した。
日経平均株価はひとまず26000円を維持して終了した。心理的な節目である26000円を下回ったことで、買い戻された形との見方が多い。また、米国でインフレ基調が強まっているだけに、11日に発表される消費者物価指数(CPI)でピークアウト感が出てくるのか見極めたいと考えている投資家も多い。国内でもきょうがソニーG、あすはトヨタ<7203>、12日はソフトバンクGといった主要企業の決算発表が予定されており、今期業績予想を確認したい向きも多い。目先は米経済指標を受けた米国市場の動向や国内企業決算をにらみながら25500~26500円のレンジ内での動きとなりそうだ。
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