東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数は1600を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、鉱業、海運、水産農林、鉄鋼など8業種が上昇。一方、非鉄金属、卸売、その他製品、医薬品など25業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、花王<4452>、ファナック<6954>、エプソン<6724>が堅調。一方、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、京セラ<6971>、エムスリー<2413>、エーザイ<4523>が軟調だった。
前日の米国市場では主要指数が上伸したものの、米金利低下を嫌気して円高が進行したため、ソニーG、京セラ、東エレク<8035>、信越化<4063>、アンリツ<6754>などの輸出関連株中心に持ち高調整の動きが目立っていた。また、新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)が世界的に感染拡大していることも引き続き相場の重しに。午後に決算を発表したトヨタ<7203>は期待が高まっていた分、通期据え置きで利食い優勢。一方、上方修正および増配を発表した郵船<9101>が一段高となったほか、TDCソフト<4687>が15%超、フジミインコ<5384>が9%を超える上昇となるなど、決算を手掛かりとした物色が目立つ。
前日の米国株は堅調で、投資環境はさほど悪くないとの声が聞かれた。半面、新型コロナ感染再拡大への懸念も買わない理由になるが、下値を大きく売り込む材料にもなりづらくなっているほか、株価水準が下がれば日米間を対比した割安感などから、押し目買いやコロナ後に備えた買いも入ってくると指摘する向きもあり、強弱感が対立している。日経平均は小幅な下げにとどまったが、200日線を突破できないでいるだけに、早期に200日線水準をクリアできるかがカギとなりそうだ。
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