日経平均は小反落、利益確定売りが優勢
3日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は226.19ドル安の47336.68ドル、ナスダックは109.76ポイント高の23834.72で取引を終了した。ダウが反落した背景には、10月の米ISM製造業景況指数の低下により景気先行きに慎重な見方が広がったことや、利下げ期待の後退が影響したと報じられている。一方、ナスダックが上昇した背景には、Open AIとAmazonの大型クラウド契約発表など、AI・ハイテク関連の材料が波及したことがある。
米株式市場の動向を横目に、4日の日経平均は117.03円安の52294.31円と反落して取引を開始した。寄付き後は、4-9月期決算の良好な内容を背景とする半導体・ハイテク関連への買いが先行し、特に指数寄与度の大きい銘柄に資金が流入した。ただし、日経平均が52000円台前半へ到達後は高値警戒感とみられる利益確定売りが現れ、上値の重さを意識させる展開となった。
個別では、東エレク<8035>、ファナック<6954>、レーザーテク<6920>、住友電工<
5802>、ネクソン<3659>、住友ファーマ<4506>、SMC<6273>、アステラス製薬<4503>、村田製<6981>、テルモ<4543>、トヨタ<7203>、アルプスアル<6770>、ディスコ<
6146>、ダイキン<6367>、安川電<6506>などの銘柄が上昇。
一方、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、第一三共<4568>、スクリン<7735>、ソシオネクスト<6526>、TDK<6762>、野村総合研究所<4307>、コナミG<9766>、イオン<8267>、スズキ<7269>、中外薬<4519>、ZOZO<3092>、京セラ<6971>などの銘柄が下落。
業種別では、非鉄金属が+4.28%、ゴム製品+1.89%、ガラス・土石製品+2.53%、石油・石炭製品+1.81%といったセクターの上昇が目立った。逆に、医薬品が-0.33%、サービス業が-1.19%と軟調な業種もあった。
後場の日経平均株価は、概ね横ばいからやや上値を試す展開となる可能性がある。背景としては、国内で発表された4-9月期決算の市場想定以上の結果が一部銘柄に買いを誘っていることが挙げられる一方で、52000円台前半という価格水準が意識されており、利益確定の売りが上値を抑える圧力になっている。さらに、為替市場でのドル・円の154円台前半と円安傾向が継続しており、輸出関連には支援材料となるが、その反面「上値余地の限定」が意識されやすい状況でもある。これらを踏まえると、特定の好決算銘柄やハイテク・半導体関連に物色が集中する一方、指数全体としては方向感を欠いた取引となる公算が大きい。
<AK>
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