東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1300を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、鉱業、石油石炭、パルプ紙、不動産、輸送用機器など30業種が上昇。一方、精密機器、電気機器、鉄鋼の3業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、セコム<9735>、富士フイルム<4901>、ホンダ<7267>、ネクソン<3659>が堅調だった半面、オリンパス<7733>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>が軟調だった。
米政府が中国への投資規制を一段と厳しくすると伝わったことなどから、ハイテク関連株を中心に売られた米国市場の流れが波及し、値がさハイテク株が下落して始まった。また、2024年3月期通期の営業利益計画が市場コンセンサスに届かなったソニーGにも売りが膨らんだ。一方、中国政府が日本への団体旅行を解禁すると、日本政府に伝えたことが分かり、旅行、小売などインバウンド関連株がにぎわったほか、市場予想を上回る決算を発表したホンダ、INPEX<1605>、富士フイルム、板硝子<5202>が上昇するなど選別色が強まった。
日経平均は円安がさらに進んだことで後場に入り一段高となった。今夜発表の米CPIでのインフレ鈍化を先回りする動きもみられた加わった面もあるとされる。きょうで国内主要企業の決算発表は一巡するため、来週以降は再び米中の景気動向に投資家の目線が移っていくことになりそうで、その意味でも米CPIの結果とそれを受けた米国市場の動きには留意が必要だ。
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