■さくらネット <3778> 1,473円 (+467円、+46.4%)
東証プライムの上昇率トップ。さくらインターネット <3778> [東証P]が3連騰。人気化の背景は前週末16日に、経済産業省からクラウド基盤の整備を目的とした「クラウドプログラム」の供給確保計画で認定を受けたと発表したこと。国内での生成AI開発の基盤づくりに乗り出し、同社が近く整備するスーパーコンピューターの経費の半額を国が助成することで、同社の存在が一気にクローズアップされる格好となった。株価は16日に1本値でストップ高の150円高に買われ、週明け19日もカイ気配のまま大引けまで値がつかず、連続で値幅制限上限まで駆け上がった。20日は値幅制限が拡大されたが、一時744円高(74%高)の1750円をつける場面があった。世界的に生成AIの市場急拡大が観測されるなか、国内でも同分野のインフラ整備が国策の位置付けで進められる方向にある。同社株は、その象徴銘柄としてにわかに頭角を現し、短期資金の攻勢が加速した。株式需給面からは空売りも高水準に観測され、需給相場の様相となっている。
■エーアイ <4388> 1,337円 (+300円、+28.9%) ストップ高
エーアイ <4388> [東証G]がストップ高。19日の取引終了後、会話型AI構築プラットフォーム「miibo」を開発するmiibo(東京都渋谷区)と、miiboが運営する「miibo partner」でのパートナーシップ契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。今回のパートナーシップ契約締結は、エーアイの開発する高品質音声合成「AITalk」と「miibo」を合わせて提案できるようにするのが狙い。miiboを用いたAIの開発やmiiboを活用したソリューションの提案を行うことで、顧客の課題解決に取り組むとしている。
■データセク <3905> 407円 (+80円、+24.5%) ストップ高
データセクション <3905> [東証G]がストップ高。中小型株に物色の矛先が向かうなか、人工知能(AI)関連に相次いで人気化する銘柄が目立つ。そのなか、株価が300円台と値ごろ感があり、業績もトップラインの伸びが顕著な同社株に出遅れ修正高狙いの買いが集中した。株価は2015年1月に1730円の高値をつけた実績がある。AIを活用した小売店販促支援ビジネスを手掛け、海外展開にも力を入れているが、損益面でも24年3月期は営業黒字化が見込まれ、25年3月期以降は飛躍期入りが期待されている。「ChatGPT(チャットGPT)」は既存サービスとの連携で商品化を模索している。
■レカム <3323> 103円 (+14円、+15.7%)
レカム <3323> [東証S]が3日ぶり急反騰。同社は20日、子会社のレカムDXソリューションズ(RDX)がチャイナ・モバイル・インターナショナル・リミテッド(CMI、東京都千代田区)と進化型AI-RPAサービスの販売で業務提携したと発表。RDXは今年4月に独自の進化型AI-RPAサービスの独占販売会社として設立され、 デジタルトランスフォーメーション(DX)ソリューションの販売促進、支援、コンサルティングに関する業務を行っている。CMIは日本国内の企業にさまざまなソリューションサービスを展開しており、その一環として進化型AI-RPAサービスをCMIの顧客に対して提供することでRDXと合意に至ったという。
■図研 <6947> 4,225円 (+470円、+12.5%)
東証プライムの上昇率2位。図研 <6947> [東証P]が3日続急騰。昨年8月につけた3880円を上抜け、2021年11月以来およそ1年7ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入った。取得上限は110万株(自己株式を除く発行済み株数の4.73%)、または40億円。期間は6月20日から来年3月29日まで。
■Jディスプレ <6740> 42円 (+4円、+10.5%)
東証プライムの上昇率5位。ジャパンディスプレイ <6740> [東証P]が急騰。日立製作所 <6501> [東証P]、東芝 <6502> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]の事業統合で発足された中小型液晶パネル大手だが、足もとの業績は不振が続いており、株価は50円未満での推移となっている。そうしたなか、19日取引終了後、可視光を通過する透明な5Gミリ波対応液晶メタサーフェス反射板の開発に世界で初めて成功したことを発表、これが株価を刺激する格好となった。株価は2円高の40円ながら率にして5%を超えており、出来高流動性の高さからロットを利かせた売買で参戦する動きもあるようだ。
■ピアズ <7066> 2,571円 (+240円、+10.3%) 一時ストップ高
ピアズ <7066> [東証G]が続急騰、一時ストップ高となった。19日の取引終了後、7月20日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家がより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。
■エニマインド <5027> 1,015円 (+80円、+8.6%)
AnyMind Group <5027> [東証G]が3日続急伸。同社は20日、パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]傘下のパナソニック マレーシアと同国におけるECディストリビューション契約を締結したと発表。同社は高品質な日本の製品を紹介するマレーシア国内ユーザー向けECサイト「Inspired Lifestyle Japan」を立ち上げ、メンズシェーバーをはじめとしたグルーミング製品や浄水器などの商品販売を開始。今後は女性向け美容家電など、より幅広い商品展開を予定しているという。
■テンアライド <8207> 278円 (+22円、+8.6%)
テンアライド <8207> [東証S]が急伸。19日の取引終了後、株主優待制度の拡充を発表し、材料視されたようだ。9月末日を基準日とする株主優待制度から新たに、1500株以上を保有する株主に対し1万5000円分(年間ベースで3万円分)の株主優待券を贈呈する。株主名簿確定基準日(3月末日及び9月末日)において、1500株以上の保有を同一株主番号で連続して3回以上、株主名簿に記録または記載された株主を対象に、追加で3000円分(同6000円分)の株主優待券を贈呈する。
■タメニー <6181> 121円 (+8円、+7.1%)
タメニー <6181> [東証G]が3日続急伸。同社は19日取引終了後、LGBT向けパートナー紹介サービスを手掛けるリザライ(東京都渋谷区)と提携したと発表。リザライを通じてパートナーと結ばれた顧客に対し、優待価格でフォトウェディングサービスを提供するとしており、これが買い材料となったようだ。
■HOUSEI <5035> 700円 (+40円、+6.1%)
HOUSEI <5035> [東証G]が3日続急伸。新聞や出版などの紙媒体を主要顧客にシステム開発や運用を主力展開するほか、越境ECなども手掛けている。19日取引終了後、人工知能(AI)顔認証端末「WelcomID」を活用したオフィスセキュリティーに特化したサービス「入退室管理ソリューション」の提供を開始したことを発表、これが投資資金を呼び込む材料となった。同ソリューションは人手不足やセキュリティー不安などを解消するものとして、今後の需要獲得が期待される。
■BEENOS <3328> 2,001円 (+98円、+5.2%)
BEENOS <3328> [東証P]が4日続急伸。同社は20日、子会社のBEENOS Entertainmentがアニマックスブロードキャスト・ジャパン(東京都港区)との協業を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この協業により、BEENOS Entertainmentはアニマックスブロードキャスト・ジャパンが運営するアニメ専門チャンネル「アニマックス」で取り扱うアニメグッズのショッピングサイト「ANIMAXストア」の制作・運営のサポートを開始するとともに、グッズの企画サポート・制作など総合的にエンタメのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するとしている。
■ロボペイ <4374> 1,823円 (+74円、+4.2%)
ROBOT PAYMENT <4374> [東証G]が大幅高で4日続伸。20日の寄り前、請求・債権管理クラウド「請求管理ロボ」の単月の請求件数が10万件/社を突破したと発表しており、好材料視された。「請求管理ロボ」は、今までエクセルと手作業で行っていた請求・集金・消込・催促といった作業を全て自動化し、請求業務を大幅に削減させるクラウドサービス。15年にサービス提供を開始以降、開発チームが試行錯誤を繰り返すことで、1社単月10万件以上の請求書の大量発行を実現したという。
■住信SBI銀 <7163> 1,692円 (+67円、+4.1%)
住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]が大幅反発。20日、カーボンクレジット事業への参入を発表し、好感されたようだ。地理空間情報のアプリプラットフォームを通じ、スマート林業の実現を支援するマプリィ(兵庫県丹波市)と、資本業務提携に向けた検討を開始することで合意した。省エネルギー・再生可能エネルギー設備の導入や、森林経営などの取り組みによる二酸化炭素(CO2)などの削減・吸収量をクレジットとして認証する「J─クレジット」制度を活用。森林由来のカーボンクレジットの流通や活用に向け、実証実験を行う予定という。森林サプライチェーンのDX(デジタルトランスフォーメーション)化も狙う。
■三菱商 <8058> 7,200円 (+258円、+3.7%)
三菱商事 <8058> [東証P]が大幅高で9日続伸と年初来高値を連日で更新したほか、三井物産 <8031> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]など総合商社株が軒並み上昇となった。著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが総合商社大手5銘柄を買い増したことを明らかにし、マーケットで話題となっている。5大商社のうち4社で保有株比率が8%を超えたが、今後も保有株を漸次増やす方針で最大9.9%まで保有することを表明している。これを受けて、総合商社株は一段の上値が見込めるとの思惑が、投資資金の買いを誘導したようだ。各社とも4月中旬以降に急ピッチの株価上昇をみせているが、株価指標面では依然として割高感に乏しく、追撃買いを入れやすい面もあるようだ。
■ネオジャパン <3921> 1,078円 (+37円、+3.6%)
ネオジャパン <3921> [東証P]が大幅続伸。20日午前11時ごろ、タイ子会社ネオ・タイ・アジア社が、リコー <7752> [東証P]グループのリコー・タイランドと販売代理店契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の提携により、リコー・タイランドは「desknet’s NEO」及び「AppSuite」の提案・販売、導入支援、導入後のサポート提供を行うとしており、タイ全国への販売拡大を目指すとしている。
■都築電 <8157> 1,953円 (+64円、+3.4%)
都築電気 <8157> [東証P]が大幅反発。20日、米マイクロソフト
■ローム <6963> 13,590円 (+410円、+3.1%)
ローム <6963> [東証P]が3日ぶり大幅反発。19日、自動車部品大手の独ヴィテスコ・テクノロジーズに対し、SiC(炭化ケイ素)パワーデバイスの長期供給パートナーシップ契約を締結したと発表した。取引額は2024年から30年までの期間で1300億円以上といい、株価の支援材料となったようだ。ヴィテスコはロームのSiCチップを搭載したインバーターの供給を24年から開始する予定。すでに大手2社の電気自動車(EV)への採用が決定しているという。
■アミタHD <2195> 834円 (+21円、+2.6%)
アミタホールディングス <2195> [東証G]が3日続伸。20日午前10時ごろ、互助共助コミュニティー型資源回収ステーション「MEGURU STATION」における再生資源のトレーサビリティーシステムの開発を開始したと発表。これを材料視した買いが入った。ブロックチェーン技術を用いてマテリアルフローの可視化を目指すという。今年度中にメーカー複数社とともに同システムの有用性評価を行い、サーキュラーマテリアル(循環資源)の積極活用を推進する見通し。
■薬王堂HD <7679> 2,603円 (+62円、+2.4%)
薬王堂ホールディングス <7679> [東証P]が4日ぶり反発。19日の取引終了後、第1類医薬品「クオンパスCOVID-19抗原検査キット(一般用)」の販売を開始したと発表しており、好材料視された。新製品は、新型コロナウイルスに対する抗原を検出するキットで、特別な機器を必要とせず、簡便な検体処理により約15分で検査結果が得られる感染の診断補助に適する検査キット。まずは特設サイトで販売をスタートしている。
※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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