■株式見通し:商いは膨らみづらいが底堅い値動きが意識されやすい
■前場の注目材料:任天堂<7974>、20/3営業利益 41.1%増 3523億円、21/3予想14.9%減
■三菱電機、電子デバイス需要急増、コロナ対策を支える技術、旭化成など
■商いは膨らみづらいが底堅い値動きが意識されやすい
8日の日本株市場は、やや強含みの相場展開が期待される。7日の米国市場ではNYダウが211ドル高だった。中国の4月輸出が予想外の増加に改善したほか、ハイテクを中心に米国主要企業の決算が好感され買いが先行。また、トランプ大統領が合意打ち切りを警告していた米中貿易協議が、早ければ来週にも電話会談が実施されることが報じられたことが材料視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の19775円。円相場は1ドル106円30銭台で推移している。
週末要因から商いは膨らみづらいところであろうが、各国の経済再開の動きがみられているほか、米中貿易協議への期待から底堅い値動きが意識されやすいだろう。もっとも来週が決算発表のピークとなるため、オーバーナイトのポジションは取りづらいところである。そのため大きなトレンドは出難いほか、積極的な上値追いの流れも限られよう。足元で好調な中小型株においても、利益確定に向かわせやすいところである。
一方で、これまで経済停滞の中で売り込まれていた銘柄等へは、来期以降を見越した長期スタンスでの資金が流入しやすいだろう。短期的な値幅取り狙いの動きも引き続き続くとはみられるが、相場の本格的な底入れからの上昇には物色対象の広がりが不可欠であり、長期目線の流れが見られてくるようであれば、リバウンド機運が高まることも意識しておきたいところである。
そういった点では、昨日決算を発表した任天堂<7974>の動向が注目されそうである。21年3月期は、売上高が8.3%減の1兆2000億円、営業利益は14.9%減の3000億円の見通し。コンセンサス(3680億円)を下回るが、「どうぶつの森」の1-3月の好調もあり、保守的な見方ともみられる。任天堂の底堅さがみられるようであれば、決算発表からのアク抜け感が来週以降、意識されてくることも考えられる。
■任天堂<7974>、20/3営業利益 41.1%増 3523億円、21/3予想14.9%減
任天堂<7974>の2020年3月期決算は、売上高が前期比9%増の1兆3085.19億円、営業利益が同41.1%増の3523.70億円だった。「ポケットモンスター ソード・シールド」や「あつまれ どうぶつの森」といったソフトが人気を集め、スイッチの販売増にも寄与した。21年3月期は、売上高が8.3%減の1兆2000億円、営業利益は14.9%減の3000億円の見通し。コンセンサス(3680億円)を下回るが、保守的な見方ともみられている。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(19674.77、+55.42)
・NYダウは上昇(23875.89、+211.25)
・ナスダック総合指数は上昇(8979.66、+125.27)
・シカゴ日経225先物は上昇(19775、大阪比+75)
・SOX指数は上昇(1724.93、+17.18)
・VIX指数は低下(31.44、-2.68)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・新型コロナウイルス治療薬開発
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い
・7-9月期の業績回復期待
・三菱電機<6503>電子デバイス需要急増、コロナ対策を支える技術、旭化成など
・ファーストリテ<9983>4月売上高で明暗、ユニクロ56%減、マック6.5%増
・京セラ<6971>新事業創出へ大規模改組、ソリューション事業テコ入れ
・富士通<6702>AIとRPA連携で申し込み手続き自動化、金融向け
・グンゼ<3002>守山工場にシュリンクフィルムの新棟、東南アなど向け需要増
・大日本住友製薬<4506>医薬健栄研と次世代インフルワクチンを共同研究
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 3月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:+0.1%、2月:+0.7%)
・08:30 3月家計支出(前年比予想:-6.5%、2月:-0.3%)
<海外>
・10:30 豪準備銀行金融政策報告
<SF>
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