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3本の収斂している移動平均線を完全に上放れ

昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +260.88 @39,411.21, NASDAQ -188.77 @17,500.60, S&P500 --16.75 @5,447.87)。ドル円為替レートは159円台半ばの前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,411に対して、下落銘柄数は204となった。騰落レシオは107.66%。東証プライムの売買代金は3兆9594億円。

TOPIX +47.18 @2,787
日経平均 +369円 @39,173円

米国では、エヌビディアの利益確定売りが続いており、大幅続落したため、ハイテク株全般が売り優勢となり下落した。他方、金融株やエネルギー株が買われてダウ工業株30種平均は上昇した。

本日の東京市場では、米株式市場で景気敏感株が上げた流れを受けて、ハイテク株を除く幅広い銘柄が買われて日経平均は一時400円超上げた。ハイテク成長株が軟調だったのに対して、投資家が受け取った配当金が再投資されるとの観測により、銀行(三菱UFJ、三井住友、三井トラストなど)と保険(東京海上、MA&ADなど)と輸送用機器(トヨタ自動車など)、つまり、割安株が目立って買われた。今週金曜日には米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ判断のために注視している5月個人消費支出(PCE)価格指数が発表されるため、マーケットが注目している。

株価上昇に水を差しかねない懸念材料もある。6月21日申し込みの信用買残(東京・名古屋の2市場合計、制度信用と一般信用の合計)が3種連続で増加して4兆9917億円となり、2006年6月以来の高水準となった。信用買い残は潜在的な短期的売り需要なのでそう遠くない時期に売り玉となって株価の頭を抑える。

日経平均の日足チャートを見ると、3本の収斂している移動平均線(10、25、60日)を完全に上放れした。5月20日のザラバ高値@39,437円を上抜けると暫くは上値抵抗線として意識すべきものが左側に見当たらない。

33業種中全業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、輸送用機器(2位)、銀行(3位)、証券(4位)、鉱業(5位)となった。

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