日経平均は大幅反発、選挙結果は織り込み済みで買戻しが先行
まちまちで終了した米株市場を横目に、本日の日経平均は、週末の衆議院選挙で与党が過半数を割り込んだことから売りが先行。ただ、先週時点で既に、衆院総選挙に対する警戒感が強まる形で与党の過半数割れの織り込みが進んでいた可能性があり、朝方の売りが一巡した後は切り返して上げ幅を大きく広げる展開となった。また、国内政治の不透明感から日銀が早期に追加利上げに動くのは難しくなったとの見方も広がり、為替が1ドル153円台後半までドル高円安が進行。株の買戻しと円安を材料に、日経平均は一時38700円台まで上昇した。
大引けの日経平均は前営業日比691.61円高(+1.82%)の38605.53円となった。東証プライム市場の売買高は17億8266万株。売買代金は3兆8858億円。業種別では、輸送用機器、医薬品、海運業、証券・商品先物取引業、電気機器などが上昇した一方、鉱業、化学、石油・石炭、精密機器の4セクターのみ下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は91.3%、対して値下がり銘柄は7.4%となっている。
日経平均採用銘柄では、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、スクリーンHD<7735>などの半導体関連株が堅調に推移。また、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、キーエンス<6861>、リクルートHD<6098>、任天堂<7974>などが上昇となった。日経平均採用以外では、想定以上の業績上方修正を好感された中外製薬<4519>や上半期増益率は一段と拡大する形となったプレミアグループ<7199>が急騰した
一方、三菱重工業<7011>、IHI<7013>、川崎重工業<7012>などが軟調に推移した。また、信越化<4063>、フジクラ<5803>も下落。想定外の大幅下方修正にネガティブ反応強まった東京製鐵<5423>やカウフマンCEOの辞任報道が伝わったオリンパス<7733>
が急落。このほか、日本製鋼所<5631>、ニトリホールディングス<9843>、テルモ<4543>なども下落した。
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