大引けの日経平均は前日比617.90円安の29174.15円となった。東証1部の売買高は13億8426万株、売買代金は3兆0338億円だった。セクター別では輸送用機器、保険業、機械、非鉄金属、電気機器などが下落率上位に並んだ。一方、海運業、鉄鋼、電気・ガス業、鉱業、石油・石炭製品などが上昇率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は41%、対して値下がり銘柄は全体の54%であった。
個別では、那珂工場の火災発生で主力ラインが生産停止になったルネサス<6723>が大きく下落。ルネサスの一件から車載半導体不足による自動車生産の減少が警戒されトヨタ<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連も大きく下落した。また、業績モメンタムの鈍化が嫌気された日本オラクル<4716>や、業績下方修正で赤字幅拡大・配当減配となったAOKIHD<8214>も大幅に売られた。21年2月期営業利益は前期比約3割増の1400億円弱になったようだと観測報道が伝わったニトリHD<9843>は材料出尽くし感から売りに押さる場面もあったが、終始もみ合いとなった。そのほか、日銀の政策変更を引き続きネガティブ視した動きからファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>などの値がさ株の下落が目立った。
一方、期末配当予想の増配を発表した岩井コスモ<8707>が急伸。業績上方修正で一転営業増益見通しとなったパスコ<9232>も大幅高。高水準の自社株買いを発表した日住サービス<8854>は一時ストップ高を付けた。海運業界での需給ひっ迫感に加えてノルウェー社に出資し液化した二酸化炭素(CO2)の輸送事業に参入すると発表した商船三井<9104>も大きく買われた。また、日本製鉄<5401>、三菱商事<8058>、国際石油開発帝石<1605>、コスモエネHD<5021>などの資源関連株や、九州電力<9508>、中国電力<9504>などの電気・ガス業も堅調だった。そのほか売買代金上位では、任天堂<7974>、武田薬<4502>、JAL<9201>などが上昇した。
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