日経平均は大幅反落、円安一服やアジア株安に押される展開に
7日の米国株式市場は反落。ダウ平均は398.51ドル安の41954.24ドル、ナスダックは213.95ポイント安の17923.90で取引を終了した。ハマスによる攻撃から1年目となるイスラエルの首相が攻撃継続を表明、中東情勢悪化への警戒感が強まり、寄り付き後は下落。長期金利の上昇でナスダックも売られ、相場は終日軟調に推移した。
新たに発生したハリケーンが勢力を増し、経済の混乱につながるとの懸念が強まり、終盤にかけ一段安となった。
米国株安を受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は39000円台を割り込むと、為替が1ドル147円半ばまで円高ドル安が進行したことから、下げ幅をやや広げる展開となった。国慶節明けの上海総合指数は前営業日比10%超上昇して取引を再開したが、上げ幅を一気に縮小。香港ハンセン指数も下げ幅を前日比6%
超まで拡大するなどアジア株の荒い値動きが日経平均のネガティブ材料となった。
日経平均採用銘柄では、前日買われた千葉銀行<8331>、コンコルディア<7186>、しずおかFG<5831>、三井住友<8316>など金融株が総じて売られた。また、損保会社から査定業務の委託を受ける東京損保鑑定がランサムウェアの攻撃を受けたと発表したことで情報漏洩の警戒感が先行し、SOMPOホールディングス<8630>、MS&AD<8725>など損保株もさえない。このほか、安川電機<6506>、日産自<7201>、マツダ<7261>、スクリーンHD<7735>などが売られた。
一方、自社株買いなどが材料視されて富士通<6702>が年初来高値を更新する強い動きとなった。このほか、フジクラ<5803>、アドバンテスト<6857>、コニカミノルタ<4902>、セイコーエプソン<6724>、ニチレイ<2871>、ニコン<7731>などが買われた。
業種別では、証券・商品先物取引業、卸売業、銀行業、輸送用機器、保険業などが下落した一方、石油・石炭製品、電気・ガス業、精密機器の3セクターのみ上昇した。
国慶節明けで注目された上海総合指数は大幅高で寄り付いた後、上げ幅を一気に縮小した。香港ハンセン指数の下げ幅拡大やハイテク株の急落などが影響しているもよう。東京市場でも中国A株(パンダ)、中国H株ブル2倍が急落した一方、IF中国GBA100、IF中国科創板50が急騰するなど荒い値動きとなっている。為替の円安推移も一服していることで、後場の日経平均はアジア株の動向に振らされる展開となろう。国慶節明けの上海総合指数がマイナス圏に突入する事態となれば、日経平均の下げ幅も拡大しそうだ。
<AK>
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