東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1500を超え、全体の9割近くを占めた。セクター別では、銀行、保険、証券商品先物の3業種を除く30業種が下落し、海運、鉱業、医薬品、電気ガス、非鉄金属、精密機器の弱さが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、ソニーG<6758>、ネクソン<3659>、三菱UFJ<8306>、千葉銀<8331>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、第一三共<4568>、テルモ<4543>、エーザイ<4523>、東エレク<8035>が軟調だった。
「米アップルが部品納入業者に対して生産縮小を要請した」と伝わったことが業績懸念につながりアップル株が売られたほか、サプライヤーにも売りが波及。また、第4四半期の納入台数が予想を下回ったテスラが12%超急落したこともあり、東京市場では半導体や電子部品関連株などの弱さが目立ったほか、日銀のさらなる政策修正への思惑から円高が進んだため、自動車など輸出関連株にも売りが波及。一方で、銀行や保険など金融セクターには値幅取りの動きが強まったほか、政府が電気自動車用急速充電器の普及を目指し、規制緩和を進めると報じられ、東光高岳<6617>や新電元<6844>といった充電器関連株にも買いが向かった。
卯年相場は幸先の悪いスタートなってしまった。中国での新型コロナウイルスの感染再拡大、米国のインフレ動向、国内では、日銀の一層の金融政策修正の思惑など内憂外患の状況に変化はない。また、米国では今夜、12月のISM製造業景況指数が発表される。11月に比べて低下が想定されている。今週は12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、6日には米雇用統計の発表が予定される。米景気の減速が顕著になるのか、それともインフレの高止まりにつながるのか見極めたいと考える投資家も多い。
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