日経平均は反落、米雇用統計前に様子見姿勢強く25日線でのもみ合い
6日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は78.84ドル高(+0.20%)の38886.17ドル、ナスダックは14.78ポイント安(-0.09%)の17173.12、S&P500は1.07ポイント安(-0.02%)の5352.96で取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想を上回ったため利下げ期待を受けた買いが続き、寄り付き後、上昇。雇用統計の発表を7日に控え、警戒感に利益確定売りが上値を抑制したがダウは底堅く推移した。ナスダックはエヌビディアが伸び悩んだことが重しとなり、終日軟調に推移。相場はまちまちで終了。
米国株が高安まちまちだったものの、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)
が弱かったことから、東京市場はやや売り優勢で取引を開始した。日経平均は前日比マイナス圏でスタートした後は、一時切り返すなど下への動きは強まらず。米雇用統計発表を前に様子見姿勢は強く、38600円を挟んだもみ合い相場となった。
日経平均採用銘柄では、肥満症治療薬のフェーズ2試験結果が嫌気されたことで、塩野義製薬<4507>が急落したほか、証券取引等監視委員会が処分勧告を検討と報じられたことで三菱UFJ<8306>も売られた。このほか、米ハイテクが軟調だったことでルネサスエレクトロニクス<6723>、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>が下落した。
一方、空売りファンドに対する反論実施が材料視されてレーザーテック<6920>が大幅反発したほか、証券会社のポジティブなレポートが材料視されて、日東電工<6988>、Jフロント<3086>、フジクラ<5803>が買われた。また、T&Dホールディングス<8795>、SOMPOホールディングス<8630>など保険株も上昇した。
業種別では、証券・商品先物取引業、医薬品、陸運業、電気・ガス業、銀行業などが下落した一方、非鉄金属、海運業、保険業、化学、鉱業などが上昇した。
日経平均は25日移動平均線が位置する38602円水準を挟んだもみ合いが継続しており、前場のプライム市場の売買代金は1.7兆円に留まった。米雇用統計前に積極的な売買を手掛ける投資家が少ないことから、後場も同じような地合いが続くと考える。一方、日本銀行の金融政策決定会合を来週に控えていることから、債券市場で思惑的な売買が入る可能性はある。後場の株式市場は債券市場を横目に見た展開となろう。
<AK>
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