東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が1240を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、保険と陸運を除く31業種が上昇し、非鉄金属、電気機器、証券商品先物、機械の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>が堅調で、この4銘柄で日経平均を約746円押し上げた。半面、東京海上<8766>、ニトリHD<9843>、エムスリー<2413>、資生堂<4911>が軟化した。
エヌビディアの2025年8-10月期の売上高は前年同期比62%増の570億600万ドルと当初の会社計画(540億ドル程度)を上回ったほか、11-1月期の売上高予想も同65%増の650億ドル前後と市場予想(620億ドル程度)を上振れた。これを受け、市場に燻っていたAIバブルの崩壊への警戒感が後退。AI関連株中心に買い戻しの動きが強まり、日経平均の上げ幅は一時2000円を超えた。また、約10カ月ぶりの円安水準となっているため、自動車や機械、電子部品など輸出株にもプラスに働いた。
エヌビディアの決算への警戒感から前日まで2700円超下落しただけに、下げた銘柄を中心に買い戻しの動きが強まった格好だ。一時的にでも節目の5万円を回復できたことは投資家心理を再び上向かせる要因につながるとみられる。ただ、米国では利下げ期待が後退しているほか、政府機関の再開により遅延していた米経済指標の発表が本格化するだけに、米国の動向に振らされやすくなりそうだ。
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