東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が860を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、パルプ紙と鉄鋼を除く31業種が上昇。海運、鉱業、保険、精密機器、証券商品先物の上昇が際立っていた、指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、第一三共<4568>、リクルートHD<6098>、テルモ<4543>が堅調だった半面、レーザーテック<6920>、ホンダ<7267>、電通グループ<4324>が軟化した。
前日の米国市場は主要株価指数が上昇したものの、シカゴ225先物にさや寄せする形で、日経平均は反落スタート。取引開始直後には39457.62円まで値を下げ、心理的な節目の39500円を割り込んだ。ただ、売り一巡後は次第に押し目を拾う動きが強まった。日銀の追加的な利上げが意識され、金融セクターに値を上げる銘柄が目立った。また、後場に入ると東エレクがプラス圏を回復するなど、値がさハイテク株への物色も目立つ格好となり、後場中盤にかけて日経平均株価を押し上げる格好となった。下期入りとなるなかで、海外勢による新規資金の流入への思惑なども高まった。
日経平均は4万円回復でいったんは達成感が意識されるものの、長期金利の上昇傾向を受けた金融株買いや円安を受けた輸出株などへの物色が続くなか、今後、3月22日の最高値(40888.43円)が意識されやすいだろう。そのため押し目狙いの買い意欲は強そうである。来週に予定される上場投資信託(ETF)の分配金の捻出目的の換金売りなどの需給イベントが控えているほか、4日の英国での総選挙、7日のフランスでの国民議会選挙決選投票など欧州政局リスク再燃に対する不安もあるが、調整局面においては押し目狙いの好機になりそうだ。
<CS>
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