11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続伸、経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動き
・ドル・円は小じっかり、日本株高で円売り基調に
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がリクルートHD<6098>
■日経平均は続伸、経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動き
日経平均は続伸。287.49円高の20466.58円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えた。8日の米国市場では、4月の雇用統計で雇用者数は2050万人減と減少幅は過去最大だったが、リスク選好の流れが優勢だった。中国の劉鶴副首相が米国との貿易協議を開催したことを明らかしたことで、米中関係の悪化懸念が後退。NYダウが455ドル高と上昇した流れを引き継ぐ格好から、週明けの日本株市場は買い先行で始まった。
また、国会では緊急事態宣言の解除を判断する基準や、第2次補正予算案の成立を目指す、と伝わったことが材料視された。4月末水準に付けた高値にサヤ寄せして始まった日経平均は、その後は買い戻しを中心にじりじりと上げ幅を広げており、一時20534.88円と3月上旬以来の水準を回復している。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の75%を占めている。セクターでは、空運の上昇率が8%を超えたほか、海運、鉄鋼、陸運、金属製品、不動産、サービス、非鉄金属の強さが目立つ。半面、証券、電力ガス、その他製品が小幅に下落。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、ソフトバンクG<9984>、ファミリーマート<8028>、ファナック<6954>が堅調。
日経平均は4月末に付けた直近戻り高値を突破し、20500円を回復してきている。日中値幅は250円程であり、大きなトレンドとはなっていないが、心理的な抵抗線を突破してきており、リスク選好姿勢の強さが窺える。決算発表がピークを迎えるため、積極的な上値追いの流れにはなりづらいところであろうが、断続的なインデックス買いが指数を押し上げている。また、これまで先行して上昇していた銘柄へは利益確定の流れがみられているが、一方で、空運など下落基調が続いていた銘柄の上昇が目立っている。楽観視は出来ないものの、長期目線での経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動きが強まっているようである。
テクニカル面では75日線が20783円辺りに位置している。目先的にはこれが心理的な抵抗線として意識されやすいだろうが、これをクリアしてくるようだと、一段と買い戻しの流れが強まる可能性が高まりやすいだろう。そのため、底堅さが意識されている中では、ショートカバーの流れが強まりやすい需給状況だろう。
■ドル・円は小じっかり、日本株高で円売り基調に
11日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。日経平均株価の上げ幅拡大を背景とした円売りが優勢となり、ドルは朝方の106円半ばから上昇基調に振れた。107円付近の売りに押され失速したが、アジアや欧米の株高が予想されリスク選好的な円売りは継続しそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円50銭から107円01銭、ユーロ・円は115円32銭から116円15銭、ユーロ・ドルは1.0824ドルから1.0841ドル。
■後場のチェック銘柄
・アクロディア<3823>、あんしん保証<7183>など、25銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がリクルートHD<6098>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27日分)
「感染症拡大の影響の帰すうにもよるが、短期的には1930年代の大恐慌以来の急激な経済収縮が起きかねない。こうした情勢下で、物価安定の目標の達成は後ずれする」
「当面の優先課題は、企業金融面での十分な資金繰り支援により企業倒産を防ぎ、雇用を守ること。実体経済が一段と厳しさを増していることを踏まえ、現行の金融緩和措置のさらなる拡充・強化を図る必要がある」
<国内>
特になし
<海外>
特になし
<HH>
・日経平均は続伸、経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動き
・ドル・円は小じっかり、日本株高で円売り基調に
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がリクルートHD<6098>
■日経平均は続伸、経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動き
日経平均は続伸。287.49円高の20466.58円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えた。8日の米国市場では、4月の雇用統計で雇用者数は2050万人減と減少幅は過去最大だったが、リスク選好の流れが優勢だった。中国の劉鶴副首相が米国との貿易協議を開催したことを明らかしたことで、米中関係の悪化懸念が後退。NYダウが455ドル高と上昇した流れを引き継ぐ格好から、週明けの日本株市場は買い先行で始まった。
また、国会では緊急事態宣言の解除を判断する基準や、第2次補正予算案の成立を目指す、と伝わったことが材料視された。4月末水準に付けた高値にサヤ寄せして始まった日経平均は、その後は買い戻しを中心にじりじりと上げ幅を広げており、一時20534.88円と3月上旬以来の水準を回復している。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の75%を占めている。セクターでは、空運の上昇率が8%を超えたほか、海運、鉄鋼、陸運、金属製品、不動産、サービス、非鉄金属の強さが目立つ。半面、証券、電力ガス、その他製品が小幅に下落。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、ソフトバンクG<9984>、ファミリーマート<8028>、ファナック<6954>が堅調。
日経平均は4月末に付けた直近戻り高値を突破し、20500円を回復してきている。日中値幅は250円程であり、大きなトレンドとはなっていないが、心理的な抵抗線を突破してきており、リスク選好姿勢の強さが窺える。決算発表がピークを迎えるため、積極的な上値追いの流れにはなりづらいところであろうが、断続的なインデックス買いが指数を押し上げている。また、これまで先行して上昇していた銘柄へは利益確定の流れがみられているが、一方で、空運など下落基調が続いていた銘柄の上昇が目立っている。楽観視は出来ないものの、長期目線での経済活動再開に向けた流れを意識した買い戻しの動きが強まっているようである。
テクニカル面では75日線が20783円辺りに位置している。目先的にはこれが心理的な抵抗線として意識されやすいだろうが、これをクリアしてくるようだと、一段と買い戻しの流れが強まる可能性が高まりやすいだろう。そのため、底堅さが意識されている中では、ショートカバーの流れが強まりやすい需給状況だろう。
■ドル・円は小じっかり、日本株高で円売り基調に
11日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。日経平均株価の上げ幅拡大を背景とした円売りが優勢となり、ドルは朝方の106円半ばから上昇基調に振れた。107円付近の売りに押され失速したが、アジアや欧米の株高が予想されリスク選好的な円売りは継続しそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円50銭から107円01銭、ユーロ・円は115円32銭から116円15銭、ユーロ・ドルは1.0824ドルから1.0841ドル。
■後場のチェック銘柄
・アクロディア<3823>、あんしん保証<7183>など、25銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がリクルートHD<6098>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27日分)
「感染症拡大の影響の帰すうにもよるが、短期的には1930年代の大恐慌以来の急激な経済収縮が起きかねない。こうした情勢下で、物価安定の目標の達成は後ずれする」
「当面の優先課題は、企業金融面での十分な資金繰り支援により企業倒産を防ぎ、雇用を守ること。実体経済が一段と厳しさを増していることを踏まえ、現行の金融緩和措置のさらなる拡充・強化を図る必要がある」
<国内>
特になし
<海外>
特になし
<HH>
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