日経平均は3日ぶりに反落、金融株下落し25日線水準まで下げる場面も
3日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は115.29ドル安(-0.30%)の38571.03ドル、ナスダックは93.65ポイント高(+0.56%)の16828.67、S&P500は5.89ポイント高(+0.11%)の5283.40で取引を終了した。5月ISM製造業景況指数が予想外に悪化したほか、支払い価格も下落し利下げ期待に買われ、寄り付き後、上昇。その後、ダウは景気減速懸念が台頭し、売りに転じ、終日軟調に推移した。一方、ナスダックは半導体のエヌビディアの回復や金利先安観を受けた買いに底堅く推移し相場を支え、まちまちで終了。
米国株は高安まちまちだったものの、為替が1ドル156円前半と前日の大引け時点より1円ほど円高に振れたことが嫌気されて、東京市場は売り優勢で取引を開始。日経平均は下げ幅を300円超まで広げる場面が見られた。売り一巡後は、25日移動平均線が位置する38549円水準が下値支持線として意識されて下げ止まったが、終始マイナス圏での推移となった。
日経平均採用銘柄では、原油価格の下落を受けて、INPEX<1605>、ENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>が下落した。また、SOMPOホールディングス<8630>、千葉銀行<8331>、クレディセゾン<8253>、りそなホールディングス<8308>、東京海上<8766>など足元買われていた金融株が弱い。
一方、リクルートHD<6098>が上場来高値を更新したほか、メルカリ<4385>、ネクソン<3659>、オリエンタルランド<4661>が上昇。このほか、ヤマハ<7951>、富士通<
6702>、古河電工<5801>、ソニーグループ<6758>、三菱重工業<7011>が買われた。
業種別では、鉱業、保険業、石油・石炭製品、電気・ガス業、卸売業などが下落した一方、サービス業、その他製品、電気機器、空運業、倉庫・運輸関連業などが上昇した。
日経平均は、25日移動平均線と75日移動平均線の狭い値幅でのもみ合いとなっている。年初来高値に迫っていたTOPIXも、金融株のほか、自動車認証不正問題を受けて、時価総額が大きいトヨタ自<7203>、ホンダ<7267>が売られたことで、日経平均同様の下落率となった。今週は米国で雇用関連の重要な経済指標発表が相次ぐことで、東京市場は積極的な売買を手掛けるムードが弱まっている。手掛かり難の地合いから、後場の日経平均及びTOPIXは、前場につけた上下の値幅の範囲内での小動きとなろう。
<AK>
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