東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1100を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、鉱業、建設、石油石炭、情報通信、証券商品先物など28業種が上昇。一方、ゴム製品、輸送用機器、その他製品など5業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、アステラス薬<4503>、任天堂<7974>、トヨタ<7203>、ヤマハ<7951>が軟化した。
前日の米国市場は、引け後に決算を控えるエヌビディアへの期待から半導体などを中心に買われ、主要株価指数は上昇。東京市場にも好影響を与えた。注目のエヌビディアの2023年8-10月期の売上高見通しは160億ドルとなり、市場予想(125億ドル)を上回った。ただ、前日に発表された8月の米総合購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回り、円相場が1ドル=144円台へと円安が一服しているため、自動車など輸出関連株が軟化していることが相場全般の上値を抑える要因の一つになったようだ。
日経平均は75日線水準を上抜けたことで、節目の25日線(32335円)水準へ向かっていくのか、それとも75日線水準に押し戻されるのかが目先のポイントだろう。ただ、PMIなど弱い経済指標が相次いでいるだけに、パウエル氏の講演で、今後の金融政策についてハト派的なものに転換するのか、タカ派姿勢を維持するのかを見定めたいと考えている投資家も多く、積極的に売り買いを仕掛ける向きはなく、明日は模様眺めムードの強い展開を余儀なくされることになるだろう。
<CS>
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