東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1500を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、証券商品先物、電気ガス、石油石炭、不動産の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>、TDK<6762>が堅調だった半面、東エレク<8035>、ファナック<6954>、バンナムHD<7832>が軟調だった。
前日の米国市場は、決算を発表した米顧客管理ソフトウエア大手セールスフォースに売りが膨らんだことなどから主要株価指数は下落した。ただ、前日の下げである程度織り込んでいたため、日経平均は自律反発狙いの買いが先行した。また、日米ともに長期金利の上昇が一服していることも幅広い銘柄への買い戻しにつながり、日経平均の上げ幅は400円を超えた。一方、前日の米国市場でハイテク関連株が下落したことから、東エレク、レーザーテックといった指数寄与度の高い値がさ株の一角には値を消す銘柄が目立ち、上値の重さにつながったようだ。
注目のPCE物価統計については、総合指数とコア指数の前月比伸び率は、それぞれ前月と同水準(0.3%上昇)が見込まれている。強い物価統計となれば、早期の利下げ観測が後退し、米国株安を通じて、来週の東京市場も売り優勢の展開になりかねないだけに、PCEの結果と米国市場の動きには注意が必要だ。また、来週は3日に5月のISM製造業景況指数、5日には5月のISM非製造業景況指数、7日には雇用統計と重要指標の発表が目白押しで、来週も米経済指標を受けた相場展開が続くことになる。
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