東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が900を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、情報通信、証券商品先物、非鉄金属、石油石炭など20業種が上昇。一方、海運、水産農林、輸送用機器、倉庫運輸など13業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ファナック<6954>、フジクラ<5803>が堅調だった半面、トヨタ<7203>、テルモ<4543>、任天堂<7974>、スクリン<7735>、コナミG<9766>が軟化した。
前日の米国市場は、「米起業家イーロン・マスク氏のAI会社xAIが200億ドルの資金を調達し、エヌビディアのAI半導体の購入に充てる見通し」と米メディアが報じ、エヌビディア株が急伸したことが東京市場も刺激材料になった。また、ソフトバンクGがスイス重電大手ABBのロボット事業を買収することを発表し、ファナックや安川電<6506>などのロボット関連株にも買いが波及したことも投資家心理を上向かせた。さらに、取引終了後に決算発表を予定しているファーストリテが好決算を先取りする形で大引けにかけて上げ幅を拡大させたことも指数を押し上げる要因となり、日経平均の上げ幅は一時850円を超えた。
きょうの相場は指数寄与度の高い値がさ株が大きく値を上げたことが最大の要因だった。「安川電が2026年2月期の業績予想の上方修正を発表したことをきっかけに、国内テック企業の業績期待が高まったとして、強気の声が増えてきている。ただ、米政府機関閉鎖の長期化が警戒され、米金融政策や金融市場の不確実性を高める要因になりかねず、先行き不安は拭えていない。また、国内でも首相指名選挙の行方など政治への不透明要因もあり、強弱感が対立しているようだ。
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