■株式見通し:ソニーやシャープなど決算評価の流れに
■前場の注目材料:ソニー、20/3期営業利益2%減に上方修正、スマホ向け半導体伸びる
■丸紅、秋田で洋上風力事業化、22年商業運転
■ソニーやシャープなど決算評価の流れに
5日の日本株市場は、買い先行の展開が見込まれる。4日の米国市場では、NYダウが400ドルを超える大幅な上昇となっている。昨日に続いて中国政府が市場への大規模な資金供給を行い、新型コロナウイルスによるグローバル経済に対する警戒感が和らいだ。
また、アイオワ州での民主党予備選挙でシステム障害により投票結果発表が遅延する混乱を受けて、トランプ大統領再選の可能性が強まったとの見方も広がり、ハイテク株を中心に大幅上昇となっている。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の23365円。円相場は1ドル109円50銭台と円安に振れて推移している。
米株高を受けたシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、日経平均は75日線レベルを捉えてくることが見込まれる。ただし、直近でマドを空けた下落局面でのレンジ内であるため、買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろ。中国による大規模な資金供給によって支えられている面が強いこともあり、積極的な買いも入りづらいところである。
一方で、新型コロナウイルスによる感染拡大への警戒感は引き続き強い状況であるが、足元で決算を評価する物色が見られた点は安心感につながるだろう。昨日は1月のISM製造業景況指数の改善を材料視した物色もあったと考えられ、5日に発表される1月のISM非製造業景況指数が前月に続いて市場予想を上回る上昇をみせてくるようだと、物色意欲が回復をみせてくる期待が高まろう。
そういった意味では、昨日決算を発表したところでは、ソニー<6758>、シャープ<6753>、武田薬<4502>辺りがポジティブ視されやすく、これら銘柄の堅調な値動きが見られてくるようだと、金融市場の正常化に向けた動きも意識されてくることになりそうだ。中小型株についても、足元で新型肺炎関連に集中していた資金の流れも変化が見られてきており、換金売りに押されていた銘柄への見直しが意識されてきそうである。
全体としては値がさハイテク株のほか、指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>やファーストリテ<9983>などが、日経平均をけん引する格好になりそうだ。また、米国ではテスラが連日で大幅に上昇していることもあり、パナソニック<6752>のほか、リチウムイオン電池関連などへの支援材料になりそうだ。
■ソニー、20/3期営業利益2%減に上方修正、スマホ向け半導体伸びる
ソニー<6758>は、2020年3月期の業績予想の修正を発表。営業利益は前期比6%減の8400億円としていた従来予想から、同2%減の8800億円に上方修正した。スマートフォンなどに使われる画像センサーなど半導体事業の収益拡大を支えに減益幅の縮小を見込む。第3四半期決算は、営業利益が前年同期比0.2%減の8100億円となり、コンセンサス(7300億円程度)を上回る。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23084.59、+112.65)
・NYダウは上昇(28807.63、+407.82)
・ナスダック総合指数は上昇(9467.97、+194.57)
・シカゴ日経225先物は上昇(23365、大阪比+275)
・1ドル109円40-50銭
・SOX指数は上昇(1868.65、+56.47)
・VIX指数は低下(16.05、-1.92)
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・IHI<7013>「H3」部品生産、ライン式で低コスト化
・テルモ<4543>新型肺炎/杭州市の生産拠点を再開
・丸紅<8002>秋田で洋上風力事業化、22年商業運転
・ヤマハ発<7272>4輪車向け電動モーター試作開発受託
・トヨタ自<7203>トヨタが初、船の燃料電池、「ミライ」技術応用、世界一周航海へ
・ローム<6963>半導体を3割外注、自前主義から転換
・NEC<6701>音響定位技術普及へ、NECなど6社が新組織
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 若田部日銀副総裁あいさつ(松山市)
<海外>
・10:30 ロウ豪準備銀行総裁講演
・10:45 中・1月財新サービス業PMI(予想:52.0、12月:52.5)
・11:00頃 トランプ米大統領が一般教書演説
<SF>
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