日経平均は大幅続伸、買い優勢でプラス圏で推移
先週末22日の米国市場のダウ平均は426.16ドル高の44296.51ドル、ナスダックは31.23pt高の19003.65ptで取引を終了した。製造業・サービス業PMIの改善で、ソフトランディング期待に買われ、寄り付き後、上昇。長期金利の低下やギャップ(GAP)、ロス・ストアーズ(ROSS)など小売り企業の好決算を受けダウは続伸し過去最
高値を更新した。ナスダックは人工知能(AI)半導体市場をけん引しているエヌビディア(NVDA)の下落が重しとなり伸び悩んだが、プラス圏を維持した。
米株市場を横目に、本日の日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする形から買いが先行。米小売企業の良好な決算を受けて、年末商戦への期待感も高まっているようだ。前週末に発表になった強い米国の景気指標が投資家心理にポジティブに働いており、幅広い銘柄で買い優勢の展開となった。
個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>などの一部の半導体関連株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、三菱重工業<7011>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アシックス<7936>などが上昇となった。ほか、村上ファンド系の株式保有が一部伝わった京成電鉄<9009>が急騰、京浜急行電鉄<9006>、プロレド・パートナーズ<7034>、YTL<1773>などが値上がり率上位となった。
一方、ディスコ<6146>、アドバンテ<6857>、フジクラ<5803>などが軟調に推移した。また、メルカリ<4385>、NTT<9432>、伊藤忠<8001>、日立<6501>なども下落。主要金融機関による株式売出の実施を発表した明治HD<2269>が売り先行。ほか、システムリサーチ<3771>、セレス<3696>、泉州電業<9824>などが値下がり率上位となった。
業種別では、陸運業、精密機器、医薬品などが上昇した一方で、海運業のみ下落した。
後場の日経平均株価は、幅広い銘柄への物色が続いて堅調推移が続きそうだ。現状市場では、12月18-19日に実施される年内最後の日本銀行による金融政策決定会合での追加利上げ実施観測が高まりつつある。これを受けて為替市場では1ドル154円水準で円安ドル高進行は一服している。東京市場では、地銀やメガバンクがしっかりとした動きを見せているが、金融株など金利メリット銘柄は12月会合まで思惑先行の動きが見られそうだ。一方、不動産など金利デメリット銘柄は、総じてさえない推移となる可能性があることを想定しておきたい。
<AK>
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