国際通貨基金(IMF)が今後5年の世界経済成長見通しが1990年来の低い伸びになると警告したため、景気後退を懸念した売りが先行。セントルイス連銀総裁が利上げ継続を支持すると一段と売られた。一方、地銀株の回復や航空機メーカー、ボーイングの上昇が相場全体を下支えした。グッドフライデーの祭日や雇用統計を控えた買い戻しも支援し、ナスダック総合指数は+0.75%と4日ぶり反発。米株高を受けて日経平均は81.74円高からスタート。しかし、今晩の米雇用統計を前に警戒感がくすぶり、戻り待ちの売りから失速。様子見ムードが強く商いも低調だった。一方、心理的な節目の27500円を維持しようとする動きが見られ、その後は小高い水準で一進一退が続いた。
大引けの日経平均は前日比45.68円高の27518.31円となった。東証プライム市場の売買高は8億2049万株、売買代金は1兆9995億円だった。セクターでは海運、銀行、精密機器が上昇率上位となった一方、電気・ガス、小売、鉱業が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の62%、対して値下がり銘柄は32%だった。
個別では、東エレク<8035>、ディスコ<6146>の半導体、HOYA<7741>、SMC<6273>の値がさ株、太陽誘電<6976>、新光電工<6967>の電子部品のほか、三菱UFJ<8306>、第一生命HD<8750>の銀行・保険、郵船<9101>、商船三井<9104>の海運が上昇。決算が好感されたところでウェザーニューズ<4825>が大幅高、C&R<4763>も決算を材料に一時大きく上昇したが伸び悩んで失速。シティインデックスイレブンスの大量保有が明らかになったアークランズ<9842>が高い。ほか、安永<7271>、Vテク<7717>、西松屋チェ<7545>
など直近に好材料が確認された銘柄の上昇が目立った。東証スタンダード市場では業績予想を上方修正した日本色材<4920>、東海ソフト<4430>がそれぞれ急伸した。
一方、主力ではソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>が下落。新方針説明会を開いたトヨタ自<7203>も動意薄で売り優勢。7&I-HD<3382>は決算が評価に繋がらず大幅安。直近の決算を嫌気した売りが続いたネクステージ<3186>
をはじめ、IDOM<7599>など中古車関連が大きく下落した。メドレー<4480>、SHIFT<3697>などグロース(成長)株は全般軟調。業績予想の上方修正幅が限定的で失望感を誘った山田コンサル<4792>が急落したほか、業績予想を下方修正したキユーピー<2809>、コジマ<7513>も売られた。
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