27日の米国株式市場のダウ平均は56.68ドル安(-0.16%)、S&P500は8.91ポイント安(-0.20%)、ナスダック総合指数は9.83ポイント安(-0.07%)とそれぞれ下落。サイバーマンデーで強いオンライン売り上げを期待した買いが先行した。しかし、10月の新築住宅販売件数や11月のダラス連銀製造業活動指数が予想を下回ったことが重荷となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了との見方から米長期金利が再び低下したため、ハイテク株は一時買われたものの、利益確定の売りも入りやすい状況だった。一方、前日下落の反動で、日経平均は前日比72.72円高の33520.39円と小幅反発スタート。その後為替の円高進行などを背景に売り優勢の展開となったが、前引けにかけて下げ幅を縮めた。
個別では、双日<2768>、さくらインターネット<3778>、富士製薬工業<4554>、鈴木<6785>、ミツバ<7280>などが上昇したほか、東証スタンダードのナカノフドー建設<1827>、西部技研<6223>、東証グロースの地盤ネットHD<6072>、247<7074>などが値上がり率上位に並んだ。
一方、シャープ<6753>、ネットプロHD<7383>などが下落したほか、東証スタンダードのホーブ<1382>、AIメカテック<6227>、ジェイ・イー・ティ<6228>、東証グロースのモンスターラボ<5255>、ペルセウス<4882>などが値下がり率上位に並んだ。
セクターでは、パルプ・紙、鉱業、水産・農林業などを筆頭に上昇。一方、空運業、海運業、証券・商品先物取引などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は48%、対して値下がり銘柄は48%となっている。
本日の東京市場は朝方こそ利食い売り優勢の展開となったものの、33300円付近では切り返し、前引けにかけて下げ幅を縮めた。アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>ら値がさ株が日経平均を下支えする一方で、円高進行の影響でデンソー<
6902>など輸出株の一角が下落している。売買代金は1.6兆円台にとどまっており、日経平均は約250円の狭いレンジで推移している。
後場も手掛かりが少なく、こう着感の強い展開が続きそうだ。本日は配当権利付き最終日となっており、人気の株主優待銘柄を見直すのも一手か。また、米国では11月CB消費者信頼感指数が控えている。11月については金利上昇や政治情勢の悪化などの影響が残されており、信頼感指数が低下する可能性もあるため、これを見極めたいとする向きもあるだろう。
(二階堂千穂)
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